皆さんは「コルク狩り」「コルク半」という言葉をご存じですか?私は全く知りませんでした。
先日ネットでこの「コルク狩り」についての記事を読んで、初めて意味が分かったのですが、要は緩衝材としてコルクが使われているバイク用のハーフヘルメット(半帽、半ヘル)が「コルク半」で、オヤジ狩りよろしく、このタイプのヘルメットを被っている人を襲って強奪する行為が「コルク狩り」というのだそうです。
半ヘルと言ってもピンとこない方も多いと思いますが、こんなやつですね。
要は、新聞配達の人や蕎麦屋さん(今や出前は絶滅危惧種ですが)がかぶっているヘルメットです。その内装の衝撃吸収部分が昔はコルクでできていたので、「コルク半」と呼ばれるようになったのですが、今では発泡スチロールに代わっていますから、実際にコルクが使われている訳ではありません。
では何故、こんな安っぽい(実際安いものが多いです)半ヘルを強奪したりするのかというと、そこにはヤンキーの歴史(?)が絡んできます。そしてここで彼らが言う「コルク半」とは半ヘルの中でも彼ら仕様のツバが付いたラメ塗装等のものを指すようです。
私にはツバが真っすぐな事と、ビニールテープ(?)を巻いている事位しか差が分からないのですが、値段は3倍近くします。この製品には「コルク半 三つボタン」といったキャプションが付いていました。
このコルク半には、かつて「立花」というメーカーが作っていたコルク仕様の半ヘルがオリジナルとしてあるようで、実際この立花製のビンテージモデルはメルカリなどでは10万円以上で出品されたりもしています。そりゃ強奪事件も起きますね。
彼らがこの半ヘルに拘る理由は、1970年代にバイクのヘルメット着用が義務付けられた時、面倒だが仕方なく、という雰囲気をありありと示しながらルーズにこのタイプのヘルメットを着用していた、暴走族の源流のニイちゃん達が、若いヤンキーの憧れとなり、代々それが引き継がれてきたということらしいです。あくまでも一説では、ですが。
立花というメーカーも知らなかったのですが、東京の下町にあった(廃業した?)メーカーで、別に族御用達という訳ではなく、アメリカンポリスタイプのヘルメットや、オールドタイプのジェットヘルメット(ハーレーなどのアメリカンに似合いそうなもの)も人気だったそうです。中学生が自転車通学時にかぶるヘルメットも作っていたとか。
下のジェットヘルメットは、立花のSHMというブランドを継承した企業が生産継続しているものらしく、本革を使っていて中々カッコいいですよね。
私のヘルメット歴は、高校生でのバイクデビュー時はノーヘル可の時代でしたが、その後ヘルメット着用が義務付けられてからはARAI(アライ)、ヤマハのSRXで最初のリターンをはたした時が、ヤマハ系列のZENITH(ゼニス)、その後ARAIに戻り、BMWに乗るようになってドイツ製のSCHUBERTH(シューベルト)に浮気して、また国産のSHOEI(ショウエイ)に戻って落ち着いています。
SCHUBERTHは当時国産にはなかった内蔵サンバイザーの機能に惹かれて購入し、機能は満足だったのですが、絶壁型の純日本人頭である私には縦長の帽体が合わず、ちょうどサンバイザー付きのヘルメットを発売したSHOEIに替えて、今に至ります。暑い時用のジェット型(JーCRUISE)と寒い時用のシステムヘルメット(NEOTEC)の二つを持っています。
半ヘルは暑い時は涼しそうだなとは思いますが防御機能は貧弱で、125cc未満限定となっているものが多いようです。いくら暑くてもやはりジェットヘルが限界でしょうね。それでも危ないという意見も多く聞きますが、、。