ネット記事を閲覧していて、ナショナル・ジオグラフィックの下記の記事が目に留まりました。今回のアフガンからの米軍撤退で、過去バーミヤンの仏教遺跡を大規模破壊したこともあるタリバンの今後の動向を懸念する記事です。
私は、ナショナル・ジオグラフィック誌の日本語版が1995年に外国語版としては世界で初めて創刊された時から、少ない小遣いを何とか工面しながら何年か定期購読していました。
ナショナル・ジオグラフィック誌は、ナショナル・ジオグラフィック協会という1888年に地理学の普及のためにアメリカで設立された団体が発行している雑誌で、学術誌的内容でありながら絵や写真を多用していて、当時の水準からすれば写真が圧倒的に魅力的だったと記憶しています。あの山本五十六もハーバード大学で語学研修を受けているときに協会の会員となっていて、雑誌もずっと定期購読していたのだそうです。
私が定期購読を始めたきっかけは、海や山という地形に合わせて凹凸を付けた、大きなサイズの地球儀が日本語版創刊の特典として定期購読者にプレゼントされていたことで、これ欲しさに購読を始めたようなものなのですが、読み始めてみて雑誌の内容にも満足していました。
その他にも、地図とか星座早見盤とか昔の「〇年生の科学」の付録の大人版という感じの特典が折々で付いてきてどれも魅力的だったのを思い出します。
元々科学や電気・機械に人一倍興味はあり、高校入学時には電気部という、実態はアマチュア無線のクラブに入部した程でしたが、数学でつまづいて文系に進み、数ⅡーBあたりで完全に理系分野からは脱落しました。それでもこの分野への漠然とした憧れみたいなものは持続しています。
この大きな地球儀も、息子や娘が幼い頃はグルグル回して遊んだり、小学生ともなると国名を探したりもしていたのですが、結局二人とも地理・地学への興味は持てないまま成長しました。そしてこの地球儀は、大きくて存在感がある分場所を取りますので、だんだん邪魔になって来て処分してしまい、当初は突出感のあったナショジオ誌の記事や写真も、類似の雑誌やネットの普及などもあって感激が薄れてきて、定期購読もやめてしまいました。
今ネットで見てみると、多少型は違いますが、ナショジオ製の地球儀はメルカリで1万数千円!で出品されています。地球儀くらいは置いとけば良かった!
そして今回再度ナショナル・ジオグラフィックで興味を持ったアフガニスタンの記事ですが、アフガンと言えば下の写真を思い出します。
アフガンの少女を写した1985年7月号の表紙で、ナショナル・ジオグラフィック史上最も有名な表紙と言われています。
ソ連軍の爆撃で両親を失い、祖国を追われてパキスタンの難民キャンプで暮らしている12歳のアフガン少女で、怯えているようにも見えながら、何かを強く訴えかける印象深い緑色の目が大きな反響を呼んだ写真です。
当時はソ連に蹂躙され、その後アメリカの長期介入・撤退と大国の思惑に翻弄され続けているアフガンで今後また同じような少女が増えないことを祈ります。
久し振りにナショナル・ジオグラフィック誌の記事を読んだのですが、今では普通にネット配信もされていて、日本での発行元である日経新聞社のIDを持っていれば無料でも結構な記事を読めるようですので、まずは読者登録をしてみました。
ナショジオを読んでいると地学・生物学・化学といった科学的分野の興味と共に、歴史・地理といった分野の好奇心も刺激されますので、旅に出ることが制限されている今、その欲求を抑えるのに苦労することになりそうな気もしますし、無料版では最後まで読めない記事も多いみたいですから、その点でも欲求不満になって、また定期購読することになるかも知れません。