シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

舶来品信仰

 

舶来品という言葉自体が既に死語でしょうが、まだ世間的にも意味は通じると思います。(外国から)船で運ばれて来る品物だから舶来品で、そのまま輸入品という意味ですが、ちょっとありがたがるような、高級品的なイメージはありますね。

 

私が幼い頃はまだ色々な分野で、舶来品信仰が残っていました。メイド・イン・ジャパンが安物の粗悪品というイメージをまだ払拭できなかった頃で、失礼ながら少し前のメイド・イン・K××、今ならメイド・イン・C××ですかね。

 

とは言え、私が小学校に上がった頃にはもう家電品はほぼ国産で完結していました。SONY等が世界的ブランドとして認められた時代ですね。その他ではバイクも既に世界を制圧し始めていましたし、クルマも国内市場は国産車が押さえた状態になっていました。ただクルマについては当時まだ輸入車との性能差も大きくて輸入車信仰は強かったですし、性能面では日本車が最高と言われるようになった今でも、まだこれは残っていると思います。

 

私がクルマに興味を持つようになった頃、外国車はやはり憧れの的でしたが、今のように欧州車一辺倒ではなく、アメリカ車も人気でした。ベンツやボルボはお医者さん、でかいアメ車はヤ〇ザさん、というイメージが当時ありましたが、カマロやムスタング等のマッチョなスポーツタイプは若者に人気でしたね。そしてその後のスーパーカーブームを経て欧州車のステータスが一気に上がった気がします。

 

バイクは上にも書いたように既に日本車の天下でしたが、私の少し前の世代の方には、トライアンフとかBSAとかの英国車やBMWの特に大排気量車が憧れだったみたいです。しかしその後ホンダのCB750Fourが出て、大型車も一気に日本車が席巻してしまいました。

 

 その他舶来品として有難がられた品物としては、まず洋酒(という言い方自体が古い、、)があげられます。洋酒といっても実態はウィスキーのことで、ブランデーやワイン、シャンペン等はまだ一般的ではありませんでした。ジョニーウォーカーやオールドパーがその頃の代表格でしょうか。マスクメロンみたいにひび割れたデザインでずんぐりしたオールドパーのボトルを思い出します。
サントリーは当時「洋酒天国」という広報誌を出していて、ここで活躍したのが開高健、山口瞳という、後に文壇を代表するようになった作家であり、柳原良平というイラストレーターでした。アンクルトリスで一世を風靡した柳原良平のイラストは、若い方でも目にしたことはあるかも知れません。
マルボロやラーク、ケントなどの煙草も洋酒と同じように洋モク(モクは煙草のこと)と呼ばれていて、海外からのお土産の定番でした。洋酒は確か2本までが免税でしかも高いですから大事な人へのお土産、煙草は2カートンまで(?)が免税でしたから、一箱ずつ配るには適当だったんでしょうね。

 

しばらく前に百円ライターにとってかわられましたが、高級ライターも人気で、カルチェ、ダンヒル、デュポン等、紳士小物として憧れでした。紳士小物としては、万年筆(モンブラン、ペリカン、パーカー等)、腕時計(ロレックス、オメガ等)もありましたがこれらはもう今ではトップブランドとは言えなくなっていますね。私が知らなかったようなブランドが沢山あって、特に腕時計は宝飾品に近いものも多いですね。

 

各分野で日本製の品質は飛躍的に向上し、中高級品では押しも押されもしないブランド力を確立したと思います。よって今も残る海外製品は超高級ブランドと、低価格帯を担うアジア製に二極化してきていますが、このアジア製には舶来品という言葉は似合わないですね。やはり高級品という響きがあります。

 

そしてかく言う私もまだまだ舶来品信仰から抜けきれない年寄りで、身の回りのあちこちに輸入品が見つかります。もちろん超高級品には手が出ませんのでそれなりのものですが、収入も激減した今、慎まなければいけないです、、。

 

 

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