皆さんは、スーパーなどで1リットルの紙パック入り牛乳と加工乳を間違えて購入してしまったという経験はありませんか?主婦(主夫)の方ならそんな間違いはしないのでしょうが、私は何度か同じ失敗をしていて、今回も確かめたつもりがまた間違えてしまいました。とにかくパッケージが紛らわしいんですよね。しかも成分無調整牛乳、いわゆる牛乳の隣に並べてあって、値段も安い場合が多いですからついそちらを手に取ってしまい、買い物から帰って、また間違えてると妻から叱られました。
牛乳は食料品の中でも、顧客が最も価格に敏感に反応する商品の一つなんだそうで、このため、小売店も価格の安い加工乳を積極的に陳列し、集客のためのアイテムとして活用しているケースが多いのだとか。だからパッケージのデザインも牛乳に寄せていますし、牛乳の隣に大量に並べて販売しているんですね。
私がよく誤って購入してしまうのは、成分調整牛乳と呼ばれ、生乳から乳成分の一部(水分、乳脂肪分、ミネラルなど)を除去し成分調整したものですが、最近では牛乳と殆ど変わらない味にできるようになったそうで、確かに飲んでみても「ちょっと薄い?」という程度であまり違和感はありません。(舌の問題もあります)
ちなみにこれらの種類を整理してみると、
水や添加物を混ぜることなく、生乳を加熱殺菌しただけの「牛乳」(成分無調整牛乳)
生乳から乳成分の一部を除去し成分調整した「成分調整牛乳」
生乳から乳脂肪分の一部を除去した「低脂肪牛乳」
生乳からほとんどすべての乳脂肪分を除いた「無脂肪牛乳」
生乳を主原料にして、脱脂粉乳、クリーム、バター等の乳製品を加えた「加工乳」
乳固形分(牛乳中の水分を除いた成分)が3.0%以上の「乳飲料」
等に分かれています。
不思議だったのは、通常生鮮食品の場合、加工することによって付加価値を高めると同時に、その分を価格に上乗せするのが一般的だと思うのですが、成分調整牛乳の場合加工することで価格を下げられるのは何故なんだろうということです。
そしてその理由は、成分調整牛乳は牛乳から脂肪分などを分離しますが、それらはバターやチーズなどの加工品に転用できるので、その分牛乳よりも価格が安くなる、と言うことなんだそうです。
また今回改めて調べてみて知った牛乳の見分け方が、表題の通り紙パック上部の「切欠き」(きりかき)なのです。「牛乳」のパックの上には、下の写真のような「切欠き」と呼ばれる扇型の「へこみ」が1箇所あり、これはそれ以外のパックには付いていないんだとか。
何だそんなことも知らなかったのかと言われそうですが、私にとっては新鮮な驚きでした。この切欠きは、目の不自由な方が、多くの紙パック飲料の中から生乳100%の牛乳を識別できるという意味もあり、また反対側が開け口であると知らせる役割もあるのだとか。
もっと早く知っていれば何度も間違えたりしなくてすんだのに、、。