今年町内会の役員を仰せつかり、1年の任期で町内会の役員会への出席や回覧板の回付の役目を淡々と果たしています。
私の住む街は、元々東京近郊の農業地帯であったところへ、都内へ通う人たちのための住宅が建ち始めて双方が混在した地域であり、新旧住民でカラーも大きく違います。我が家は新しく、といっても30年近く前に建ったマンションなのですが、扱いは未だに新住民(30年近く経っても!)です。
入居すぐの時にくじ引きで当たってしまい、マンションの理事と兼務で町内会の役員をしたことがあったのですが、当時の我がマンション住人は子育てを始めたばかりの若い夫婦ばかりでしたので、ホントに小僧扱いされたことを覚えています。私はその中では年長組で既に40歳手前だったのですが扱いは同じでした。
そんな記憶もあり、今回の町内会も気乗りはしませんがこれも順番ですから止むを得ません。前回の時は盆踊り、秋祭りの実施、年末の火の用心の夜回り、クリーンデーと、町内会という言葉で連想する役目のほぼフルコースが用意されていて、こんな東京近郊の街でも私の育った四国の田舎みたいな行事を結構盛大にやるんだなあと思ったことも思い出しました。先日の数字由来の地名という記事でも紹介した通り、この地区一帯には明治以降に開墾された地域が数多くあり、古い歴史があるわけではありません。だからこそ住民の結束を強める必要があったのかも知れませんね。
ただ今年4月から始まった任期はそのほとんどがまん延防止措置、緊急事態宣言の発令時期であり、3月の引継ぎ会合以外は一度も招集されていませんでした。そんな中で毎月の行事(殆ど中止となっていますが、、)などはやはり町会長以下の幹部が集まって決めているのでしょうが、感染リスクの高い老人が集まるのは若者が集まるより危険です。ほぼ毎年決まった行事をやるかやらないかの決定ならば、今どき皆さんスマホは持ってるでしょうからLINEのビデオ通話でもいいんじゃないかと思うのですが、恐らく実際に集まってるんでしょうね。その下部組織の構成員である我々に至っては、ほぼ一方通行の連絡事項伝達だけですから、集まる意味はほとんどないと思います。
また町内会から各戸への連絡事項の伝達も、回覧板の回付という完全アナログ方式ですが、これも今では自治体向けの電子回覧板も登場していて、東京都の狛江市などは導入に積極的な自治体として紹介もされていました。しかしデジタル機器を扱えない高齢の方も多いですから、狛江市のように自治体が率先してリードしてくれないと、町内会レベルでのデジタル化推進はなかなか難しく、当面はこれまで通り紙の配布を継続するしかないでしょうね。
元々回覧板は隣組組織とセットで普及し、思想統制や相互監視の役割も色濃く持っていましたので、各戸手渡しでの回付が基本だったそうです。そうなると回覧板は回すだけでも結構大変で、今ではポストに入れたり玄関の取っ手に掛けたりというのが普通のようですが、そうなると留守であることを周囲に知らせることにもなるとの不安の声もあるのだそうです。なるほど色々大変です。
と、偉そうなことを書きましたが、10月には緊急事態宣言が明け、今期始まって以来初めてのリアル町内会が招集されたのに、私はそれを当日になってすっかり失念してしまうというポカをやらかしました。
会合が終わった後、同じマンションで役員を一緒にやっている人がその日の資料をポストに入れてくれていて、それを見てようやく思い出したというおそまつ。
ここのところアルツハイマー型認知症じゃないのかなと思う程物忘れが多くなり、歳を取ったことを実感しています。