シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

サッカーワールドカップ:読むに堪えない罵詈雑言の書き込みが下品ですねえ。

 

サッカーワールドカップ、カタール大会での日本チームのベスト8チャレンジは終了しましたが、大方の予想に反してドイツ・スペインという強豪に勝利し、死の組と呼ばれたグループEを1位で勝ち上がったことで、日本中に大きな感動と興奮をもたらせてくれました。私も深夜の熱戦に一喜一憂したのですが、今回はそれぞれの戦いの最中や試合後にネットに溢れた様々な書き込みについてです。

 

まずグループリーグ第一戦、完全に劣勢と思われたドイツ・スペインに勝ち、あるいは勝てるのではと思われたコスタリカに負けたことで、お祭りムードから戦犯探し、またお祭りモードとジェットコースターのようだと言われた戦いの行方に沿ってSNS等での書き込みも大荒れの様相でした。面白かったのはグループリーグ初戦のドイツ戦で、0-1で劣勢のまま前半を終えたハーフタイムの時点での書き込みは、それはもうひどい悪口のオンパレードでした。元々ドイツに勝てるはと思っていなかった人の方が多いはずなのに、、。ところが終わってみれば日本の大逆転で2-1の勝利!ハーフタイムで悪口を書き込んでいた人はお通夜状態で、逆につるし上げにあっていました。コスタリカ戦後にはこれがまた逆転する訳ですが、このような状態が「手のひら返し」という昔からある言葉でトレンド入りしたりもしているそうです。

 

「手のひら返し」はある意味当然だという声もありますが、ネット上で「手のひら返し」現象がここまで大きくなったのは何故かを春日武彦さんという精神科医の方の意見として紹介している記事があり、なるほどと思うところが多かったので、要約してみます。

 

まずは「タイムパフォーマンスの良さ」を実感したい、ということ。たとえば映画でも早送りで観る人が増えているようで、表現の細部を味わったり、奥行きを読み取って楽しむような「かったるい」ことはせず、より多くのコンテンツを次々に消費して「タイムパフォーマンスが良い」と実感したほうが安心感を覚えられる。つまり一貫性よりも、派手で分かりやすい断片を重視する。
サッカーについても、ファンの立場としての一貫性を堅持するなんて「かったるい」ことで、それよりドラマチックで盛り上がるほうに与したほうが「タイパが良い」。すなわち、手のひら返しをしながらサッカーという娯楽を消費していく。そのほうが美味しい断片を味わい尽くせる。特にSNSだと、心理的により無責任かつ付和雷同のほうに傾きやすいので、それも関係しているのでは?

 

また、単に意見が変わる手のひら返しだけでなく、敗北したときに巻き起こる手のひら返しには、少し違う理由も考えられる。
勝てると信じていた相手に敗北したからと誹謗中傷してしまうのは、負けたという落胆を味わわせられたのみならず、「勝ったぜ!」と盛り上がる機会を提供してくれなかったことへの腹立たしい気持ちがあるから。「つまんねー奴だなあ。お前のせいで渋谷で騒げなくなっちまったじゃないか」と。

 

かなり納得できる話でした。

 

誰でもそうなのかも知れませんが、私は人を非難することが苦手(されることがもっと嫌なのは当然です。)で、人が人を非難している、怒っているという場面にいることも苦痛です。本来ディベートやクリティカルシンキングなどが非難の応酬やあら捜しでないことは理解しているのですが、現実にはそんな様相を帯びることも多かったですから、とても苦手でした。
まあこれに関しては、深く考える能力が不足していたのが一番の理由なのですが、とにかく今回の手のひら返しでも、賛否の賛については問題なく読み流せても、賛否の否の方には神経が逆なでされてしまうのです。

 

特に匿名のSNSでは何の配慮もなく書きなぐったという書き込みも多いですから、表現がとても下品で嫌いなのですが、それなら見なければいいじゃないこと言うことになります。なのに見続けているのは、上に書いたこととは矛盾するのですが、実はそれが逆に楽しみになって来ていたりもするのです。それが正しいのかどうかはともかく、とても技術的なことを細部まで分析して非難している人、単なる感情論としか思えない人、執拗に個人攻撃を続ける人(森保監督は最もその標的にされてましたね)等々、今回はどんなひどい書き込みがあるのだろうという怖いもの見たさみたいなものもありました。これはかなり悪趣味だと思いますが、怖い怖いと言いながら聞きたがる怪談話に近いかも知れません。

 

別件ですが、今回はヨーロッパで活躍している面々の語学力にも驚きました。GKの川島の語学力は有名で、何と7か国語を操れるのだそうですが、代表キャプテンの吉田麻也の英語力も大したものだと思いました。その他ドイツ語、イタリア語、スペイン語が堪能なメンバーもいて、英語を話せる日本人大リーガーが少ないこととの比較もされていましたが、野球と違ってタイムで試合を止められないサッカーは、選手間の言葉によるコミュニケーションがより重要なのかも知れないですね。ただJリーグで活躍している外国人選手が皆日本語堪能とは思えないですから、一概には言えないのでしょうが、、。

 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ