シニアライダーの日常・R1200Rと共に

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千葉県松戸市の隠れた大企業「マブチモーター」

 

皆さんは「マブチモーター」という会社をご存じでしょうか?
千葉県の西の端、東京と江戸川をはさんで向かい合う松戸市には、知名度抜群の「マツモトキヨシ」の本社があり、社名そのままの松本清社長は松戸市長として、全国で最初に「すぐやる課」というものを新設したりして有名になりました。
そして同じ松戸市に本社を構える、この「マブチモーター」も、知る人ぞ知る世界的な大企業なのです。正式社名はマブチモーター株式会社で、小型モーターに特化した会社として、有鉄心モーター(が何だか良くわかっていないのですが、、)では業界一のシェアを占める電気機器の大手です。

 

昔プラモデルに嵌った人には有名な企業で、私もその一人なのですが、マブチ15、25、35、45,55,65という、何故か5並びでサイズ別に揃った模型用動力モーターは、プラモデルの純正品と言っても良いような存在でした。ほぼすべてのメーカーのプラモデルでこのマブチモーターが指定品となっていたと思いますし、ゼンマイ仕掛けのおもちゃはこのために姿を消したとも言われているのだそうです。黄色い箱に入った青と白のボディのモーターが模型屋に行けばずらりと並べられていたのを思い出します。

 

今でも、工作用モーターやミニ四駆やラジコンなど玩具の部品用モーターでは知られているようですが、売上の中心は自動車、家電、生活用品や玩具へ組み込まれるモーターである為に、一般の認知度は低い企業です。昔は玩具用が中心でしたが、現在の売上内訳は、自動車の電装機器が3/4弱を占め、理美容関連やインクジェットプリンター関連などの業務機器や玩具用は1/4強しかありません。
電機産業界でも、当初は「おもちゃのモーター」として軽視されていたのですが、高い技術力を持つ小型モーター製品メーカーとして認められ、今では国内外の製品に幅広く使われて機械製品には欠かせない部品の一つとなっているのだそうです。

 

高校生の時、仲の良かった友人から、作りかけでずっと放置している戦艦大和のプラモデルがあるんだけど作るならやるよと言われて、1/200か1/250のサイズで、全長が120~130cmもある大型プラモデルを貰ってきたことがあったのですが、それにはマブチ模型用モーターで最大の65というモデルが、スクリュー数に合わせて既に4個も搭載されていました。サイズ15から55までは割と使われるサイズだったのですが、最大の65を使うプラモデルはそう多くはなく、値段も65になると格段に高くなっていた筈ですので、買わずに済んでとても嬉しかったのを憶えています。某サイトで見るとプラモデル自体も無茶苦茶高くなっていますね。当時から高価ではありましたが、数十倍にはなっていそうです。

 

 

実はマブチモーターの創業者は四国出身であり、プラモデルに馴染み始めた頃から社長が同郷という事で何となく親近感があったところへ、自分がこの会社の本社所在地に近いところに越してきた事で、更に気になる企業になっていました。

 

そして今回マブチモーターのことを書こうと思ったのは、今世間を騒がせている、狛江市の強盗殺人事件をはじめとした連続強盗事件から、数十年前にこのマブチモーター社長宅を襲った凄惨な強盗放火殺人事件を思い出したからなのです。
「マブチモーター社長宅殺人放火事件」としてWikiにも載っていますが、主犯格の元死刑囚(獄中で死去)の供述として「犯行のターゲットとして、会社として利益が出ていて、ワンマン経営で、大金をある程度自由に動かせるオーナー社長を狙おうと考えた。前科で服役中に獄中で雑誌などを読んで会社の内容などを調査し、多数の会社の持ち株率・借金状態・住所・電話番号など、各種のデータをノートに書き込み、情報を収集した結果、多数の候補の中でも会社の経営状態が良く、社長の持ち株率も高いマブチモーターを一番の有力候補と考えた。」と書かれています。
今回の事件のように、計画・指示役と実行犯が役割分担して、多数が組織的に動いている訳ではありませんが、事前に富裕層に当たりをつけ、殺人すら厭わないという所はこのマブチモーター事件との類似性を感じたのです。

 

今回の事件などでは、高級車や高級時計等の顧客名簿が出回っていてそれらが犯行に使われるとの事なのですが、マブチモーターの例を挙げるまでもなく、昔から富裕層を狙った犯行は後を絶たず、お金持ちはことさら身を慎んで派手にしないみたいなところもあったと思います。
昨今では、自らネットに派手な生活を公開するということも見かけますが、危険と言えばこんな危険なことはないですね。まあ我が家のような庶民にはそれも縁のない話ですが、、。

 

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