浜小清水にある道の駅を出発して、北海道の東から西の積丹半島を目指します。
簡単に道東から道西を目指しますと言いたいところなのですが、何故か道北・道南・道東と道央はあっても道西はありません。感覚的には積丹半島は道西だと思うのですが、ここは道央なんですね。
更に北海道には従来から支庁(現在は総合振興局または振興局)というものがあって、変遷しながら今は14に区分されています。石狩とか後志(しりべし)とか胆振(いぶり)、渡島(おしま)というやつで、私は未だに位置も読み方も覚えきれませんが、北海道の天気予報は基本この単位ですから、道民の方は多分全て頭に入っているんでしょう。ちなみにこの日目指していた積丹半島は後志総合振興局、出発点の小清水町はオホーツク総合振興局に含まれます。オホーツク総合振興局は元々網走支庁といったらしく、素人考えではその方がずっと親しみやすいし知名度もあると思うのですが、実はこの管内では北見市が圧倒的に大きい存在なんだそうで、その力関係もあるんでしょうか。
北見・上川を経て留萌辺りでひとまず日本海に出ようかと考えたのですが、その前に阿寒周辺で今回まだ行っていない屈斜路湖に寄って行くことにしました。急ぐ旅ではありませんからそのあたりは自由です。
本来のコースを南にそれ、屈斜路湖の砂湯まで来て一休み。9時前でしたが、キャンプ場で泊まっている人を除いては観光客もいませんでした。足湯も浸かり放題の状況ではあったのですが、私は足湯にあまり興味がなく、どこの温泉地でも未だに浸かったことがありません。
「元祖砂湯クッシー」の像が置かれていましたが、そういえば一時ネス湖のネッシーに倣った、このクッシーは随分話題となりました。最近は消息(?)を聞きませんのですっかり忘れていました。
砂湯から、近くにあった「弟子屈町屈斜路コタン アイヌ民俗資料館」という所に立ち寄り、湖畔の桜などを眺めながら、美幌峠に向かいます。
その途中にある、屈斜路湖に突き出した形をした和琴半島には、昔からライダーに人気のキャンプ場があったのですが、地図で見ると経営が変わっていて、今風のキャンプ場に生まれ変わったみたいですね。
天気さえ良ければ絶景のはずの美幌峠ですが、この日は写真の通り濃い霧に包まれて屈斜路湖の姿は全く見えません。最後の2枚の写真は10年前のツーリング時のもので、天気さえ良ければこの景色です。
美幌からは、北見・上川を経由して旭川の郊外をかすめ、深川の隣にある秩父別(ちっぷべつ)という街の道の駅をこの日の宿泊地としました。
途中の石北峠では、何だか警官立ち合いでレッカーが出動しているなと思ったら、深い崖の下に軽ワゴンが真っ逆さまに落ちていました。警察官は多くを語ってくれませんでしたが、人身事故などではなかったようで、盗難・遺棄、という感じなのかもしれません。
石北峠を越えてからはグングン気温が上がって来て、最終的には車載温度計で25℃まで上がりました。寒暖差に体がついていけませんね。
前回に続いて大都会旭川はかすめただけで、深川の隣の秩父別(ちっぷべつ)という初めて聞く街に泊まることにしたのですが、「道の駅 鐘のなるまち・ちっぷべつ」という、市街地にあって温泉施設もある便利な道の駅です。我々関東在住の人間には「ちちぶ」という読みがまず頭に浮かびますので、「ちっぷ」という音は何だか新鮮でした。
ずっと雨が降り続いていましたので、夕食も入浴もここで済ませて、この夜も早々に就寝しました。