シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

桜旅北海道編20日目:留寿都から支笏湖を経て苫小牧まで

 

思わぬ夜間移動を強いられて車中泊することになったルスツの道の駅から、まずは支笏湖に向かいます。
前夜は、未知の人に対する恐怖心からクルマを移動させることになったのですが、移動している最中は、全くの暗闇の中ヘッドライトの灯りだけを頼りに北海道の原生林の中を20~30分程走ることとなりましたから、突然飛び出して来るエゾタヌキやキタキツネに肝を冷やしましたし、それより何より生き物以外の何か物の怪といったものの雰囲気に恐れをなしました。自分は、人や物の怪的なものをこんなに恐れる人間だったんだと我ながら驚くこととなった経験でした。


そして広い北海道を行ったり来たりしている間に桜の季節もほぼ過ぎましたので、そろそろ帰る時です。あと一か所だけ、平取(びらとり)には行きたいと思っていますので、支笏湖の次は平取に向かったのですが、この日はその手前の苫小牧辺りで泊まることになりそうでした。

 

支笏湖はほぼ無風で波も無く、透明度の高い湖水を通して湖底が良く見えました。早朝でしたから人も少なく、とても穏やかな雰囲気でした。
支笏湖では「チップ」と呼ばれるヒメマスが有名で、前に来た時食べたチップカレーをもう一度食べたかったのですが、まだどの店も閉まっていました。
ヒメマスは、サケ目サケ科の淡水魚で、一生を湖で暮らす湖沼残留型(陸封型)のものを指し、降海型のものはベニザケ、元は同じ魚なんですね。
チップの語源は、アイヌ語で「魚」を意味するチェプで、支笏湖のチップは「支笏湖チップ」と呼ばれ、原産地の阿寒湖から移入されて漁協の増殖事業で大切に守られているのだそうです。

 

 

支笏湖から苫小牧へ向かった時はまだ8時前で、苫小牧郊外にあるウトナイ湖畔の「道の駅ウトナイ」に着いた時にも9時にもなっていませんでした。私の車中泊旅は、車内に娯楽が少なく暖房設備も貧弱ですから、自然早寝となり翌朝の行動開始も早いです。この日は前日深夜にクルマを移動させていますから、その後寝入ったのは遅かったのですが、やはり早く目覚めてしまい、ルスツの道の駅を6時前に出発しています。ただでさえ交通量の少ない北海道の地方道ではこの時間行きかうクルマもほぼ皆無です。

 

こんなに早く道の駅に落ち着いたのは、この日がリモートワークの日だったからで、午後まで仕事をこなしたら、もうここで車中泊態勢に入る積りだったのです。設備もきれいで人気の道の駅らしく、訪れる人は多かったです。
仕事を終えて、道の駅の売店で売られていた「北寄玉」というもので遅い昼食です。要はたこ焼きのタコの代わりに北寄貝が入っているものなのですが、なかなか美味しかったです。ここ苫小牧は色んなところにホッキ貝が登場します。
その後は一旦道の駅を出てコインランドリーで洗濯、ハイエースの給油・洗車、日帰り温泉での入浴を済ませ、道の駅まで戻って来て、道を挟んだ向かいにあった「福住」という蕎麦屋で「とっぱちそば」を夕食としました。北海道を回っていて各所でこの福住の店舗を見かけていましたので、一度入って見たいと思っていたのです。とっぱちそばとは、タコとイカの天婦羅蕎麦のことでした。

 

 

 

 

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