コスモスは桜に次いで私が好きな花なのですが、私が住んでいる千葉県の北西部にはコスモスが多く植えられていて、その気になれば各所で鑑賞することができますので、これまでコスモス鑑賞にそう苦労したことはありません。
そして今年も、9月初めに信州・北陸をハイエースで車中泊旅した時、長野県のコスモス街道で咲き始めていたコスモスを幸先良く見ることができたのですが、千葉に帰って来てからは仕事や家の用事などで日が過ぎてしまい、気が付けば9月も末になっていました。
千葉でももう見頃になったのじゃないかと思って、印西市にある牧の原公園のコスモス畑に行って見たのですが、雨の中わざわざ傘をさしてまで行って見ると、既に殆ど花は残っていませんでした。うかうかしている内に時期を逃してしまったようです。
終わってしまったものを悔やんでも仕方ありませんから、今年はもう諦めていたのですが、10月の中旬になった頃、ネット記事で千葉県のコスモスの見頃は9月から10月と書かれているのが目に留まりました。
9月末に見た牧の原公園のコスモスは、どうみても盛りを過ぎて花びらを散らした株の中にわずかに花が残っている、という状態に見えたのですが、もしかしたらあれはまだ咲き始めの状態だったのかもと思い直し、妻を誘ってもう一度牧の原公園に行って見ることにしました。
この日は前回と違って秋晴れの上天気で、しかも3連休中でしたから、牧の原公園は多くの家族連れでにぎわっており、ネット記事の通りコスモスもほぼ満開を迎えていました。散り始めていると思ったのは完全に私の早とちりで、長野県であまりに早く開花を見てしまったために、もう盛りは過ぎたと思い込んでしまったようです。
その後、西印旛沼の畔にあるコスモス畑にも行って見たのですが、以前は綺麗に整備されていたこの畑は現在では世話をする人もいないようで、駐車場には雑草が生い茂り、コスモス畑も雑草に侵食され始めていました。この状態ですから牧の原公園と違って訪れる人もおらず、私たち夫婦だけだったのですが、それがかえって風情を感じさせてくれました。
最後の写真には確かに散ってしまった花も写っていますが、蕾らしいものも見えます。コスモスはかなり長い期間、順に開花が続くのかも知れないなと思って調べてみると、確かに「その繊細な見た目とは裏腹に、比較的長い開花期間を誇る、、」となっていました。前回はこの散った花だけが目に入って蕾に気が付かなかったのでしょう。
コスモスはメキシコを中心とした中南米が原産で、日本には明治時代に持ち込まれ、千葉県では昭和初期に地元農家が種子を持ち帰って庭や畑で栽培を始めたのが最初、その後地域の美化活動や観光振興の一環としてコスモスの栽培が広まったのだそうです。特に成田市や銚子市などの農村地帯でコスモス畑が広がるようになり、現在では千葉県はコスモスの名所として知られています。
千葉県の地銀である千葉興業銀行の通帳や店舗の看板等にはコスモスがあしらわれていますし、コスモスクラブ、コスモスマネープラン、コスモス経営塾などいたるところにコスモスが登場します。