シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

阿蘇・高千穂:2日目

 

阿蘇での2日目はとてもいい天気になり、宿からすぐ近くに見える阿蘇の外輪山もきれいでした。まだ頂上部分には雲がかかっていますが、じきに晴れて来そうです。
朝食は、由緒正しい日本旅館の朝食という感じで、量も我々が食べられる許容範囲内でした。妻のお茶には茶柱が立っていて、何だかいい予感です。
ちなみに、茶柱をそのまま飲み込むかどうかは見解が分かれていて、そのまま飲むことでその運勢を受け入れるという考え方と、残しておくことでその幸運を長持ちさせるという考え方があるのだそうです。私は残す派ですが、それはただ単に茶柱が固いからです。

 


この日は阿蘇山に登る前に高千穂に向かうことにしたのですが、まずはお墓参りをしなくてはなりません。近くのホームセンターで生花を買い、祖父・祖母への挨拶を済ませましたが、阿蘇五岳が正面に見えるこの墓地には我が家と同姓のお墓が沢山ありますから、墓参りに来ると我が家の出自がここなんだなということを強く感じます。
高千穂峡に着いたのは11時前、以前来た時は大雨で、それはそれで風情があったのですが、天気が良い方が観光しやすいのは確かですし、この日朝まで降っていたらしい雨で滝の水量も多く、迫力もありました。

 

 

高千穂峡の次は、高千穂神社です。いかにもこの地方の総社という名前ですが、日本神話の日向三代と呼ばれる神々を祀っており、三代目の神の子が初代天皇である神武天皇なのだそうですから、日本の総社とも呼べそうですね。
高千穂は夜神楽も有名で、毎年11月下旬から翌年まで各集落で行われるのですが、ここ高千穂神社では夜神楽の普及のために、毎晩8時から夜神楽の抜粋版を奉納しているのだそうです。もう一泊するなら是非見たかったですし、本番の夜神楽も一度見てみたいものです。
もう二十年以上も前まだ祖母が健在だった頃、祖父の50周忌の為に親戚一同が阿蘇に集まったことがあり、その時も定宿だったかんぽの宿阿蘇に泊まっていたのですが、たまたまその日が高千穂夜神楽の地方公演(?)が行われる日でした。
芝生広場に舞台を設置し、黒々とした阿蘇五岳を背景に篝火のもとで神楽が奉納されたのですが、それはとても幻想的で、神話の中に迷い込んだような感覚となったことを今でも記憶しています。

 

 

次に天岩戸神社に向かう途中で「高千穂あまてらす鉄道に」立ち寄ってみました。
2005年の台風14号で被災し復旧を断念した高千穂鉄道高千穂線の廃線跡を利用して走るトロッコ列車で、最近マスコミで取り上げられることも多く人気の施設です。駐車場は大変混み合っていましたが、駅で聞いて見ると約1時間後の便に乗れるとの事で、せっかくですから乗車することにしました。
高さ100m超の高千穂鉄橋までの約5kmを30分でゆっくり往復するアトラクションですが、本気で鉄道としての復活を目指しており、鉄道車両もいつでも運行できる状態で動態保存されていました。

 


次は高千穂で最後の立ち寄り地となった天岩戸神社です。ここまでお昼ご飯を食べ損ねていましたので、参道前の食堂で宮崎名物のチキン南蛮を食べたのですが、タルタルソースがとても美味しくて満足でした。
食事後はまず東本宮に参拝し、西本宮、天安河原(あまのやすかわら)と回ったのですが、最初に訪れた東本宮は天岩戸から出られた天照大神が最初に住まわれたところで、この後行った西本宮と比べて参拝客も少なく、それがかえって厳かな雰囲気でした。

 

 

西本宮は岩戸川を挟んで天岩戸と正対しており、天岩戸を御神体としてお祀りしています。天岩戸は通常では見えないところにありますが、神職の案内で天岩戸を望む場所に行けるミニツアーが定時で開催されており、私たちも参加しました。天岩戸の撮影は禁止です。


西本宮から徒歩10分位岩戸川を遡ったところには天安河原(あまのやすかわら)という、天照大神が天岩戸に籠られたことを相談するために八百万の神が集まった場所があります。河原の一角には「仰慕窟(ぎょうぼがいわや)」という大きな洞窟があり、無数の石積みが並んでいました。
最後に天之手力男命(あめのたぢからおのみこと)の像の写真を撮り、これで天照大神(あまてらすおおみかみ)、天之鈿女命(あめのうずめのみこと)という天岩戸神話の主役級三体揃い踏みとなりました。


ここからは再度阿蘇に戻り、阿蘇山(中岳)に登って今回の旅は終了です。その積りで来た道を戻り始めたのですが、途中で何だか時間的に怪しくなってきました。中岳火口までは無理でも、その手前の草千里位までは行けそうだったのですが、焦って走ってもろくなことはないですから、今回阿蘇登山はやめて次回のお楽しみとすることにしました。考えてみればこれまで何度も阿蘇には来ていますが、山(阿蘇の人は単にこう呼ぶみたいで、実は阿蘇山という山はありません。阿蘇五岳の内の中岳が今も噴煙を上げる活火山で、ここが阿蘇のシンボルではあります。)に登らなかったのは多分初めてです。

 

今回は登れなかった阿蘇の山々を右手に見て南阿蘇エリアを通過し、熊本空港でクルマを返却したのが18時前、空港のレストランで、念願だった阿蘇名物「高菜飯」と「だご汁」を食べましたので、熊本ラーメン、赤牛丼、馬刺しに加えて今回食べたいと思っていたものは制覇出来ました。
ゆっくりコーヒーなど飲んでから、20時20分発ジェットスターで成田に22時30分到着、定刻からはかなり遅れました。LCCは遅れるという印象通りですが、最終便での延着は電車利用の場合は厳しいですね。

 

 

 













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