この日は宿毛市の道の駅から出発です。正確には宿毛市の南方に隣接する大月町というところにあり、何十年振りかの足摺岬に行くために前日わざわざ愛媛県から引き返して来ていました。
行くからには岬の突端から太平洋に昇る朝日を見たかったのですが、目覚めたのが5時半で、既に間に合いそうにありませんでした。
それでも手早く洗顔等をすませて6時前には出発したのですが、その時駐車場に普通はないものを発見しました。何とテント泊している人がいたのです。
私も車中泊している訳で、テントで寝ようが車内で寝ようが同じ事だろうと言われればそうかも知れませんが、ただでさえ道の駅での車中泊組は肩身が狭くなっている中、更に規制の強化を誘発するような行為であることも事実です。
四国入りして以降、徒歩で八十八か所を巡礼するお遍路さんを多く見かけていましたから、もしかしたらその一人だったのかも知れませんが、、。
ともあれ私は足摺岬へ向けて走り始め、途中で日の出を迎えました。岬の向こう側から登って来た朝日で、水平線から登る朝日では無かったですが、、。
足摺岬到着は7時頃、灯台までの最寄り駐車場は既に満車でしたから500m位離れたところの駐車場に停めたのですが、500m徒歩で戻る元気もなく、ここで満足することにしました。椿のトンネルで有名な遊歩道を行ってもしょせん灯台までは行けませんし、椿も既に終わっているでしょうから。
こちらの駐車場は少し離れているからか駐車する人も少なく、太平洋にハイエースの鼻先を向けて、車中でコーヒーを淹れ、日が昇ったばかりの太平洋を眺めながら優雅な朝食を楽しむことが出来ました。
ここからは四万十市まで戻って四万十川沿いに宿毛を経由し、四万十川の支流と思われる松田川という川沿いに宇和島を目指しました。途中どんぐり湖というダム湖の周辺でも見事な桜を楽しむことが出来ましたので、このコースを通って正解でした。
宇和島に着いたのはお昼前でしたから、ここは宇和島名物の鯛めしを食べないとと思って店を探したのですが、上位に出てくる店になかなかたどり着けません。ようやく入店できた「かどや本店」という店もまだ真新しい店舗で、どうも区画整理かなんかで移転新築したばかり、という雰囲気でした。松山周辺で食べられる鯛めしは鯛の炊き込みご飯なのですが、ここのは鯛の刺身に生卵を混ぜた出汁醤油を絡ませて、温かいご飯にかけて食べるというもので、私は初めてでしたが、これなら何杯でも食べられますね、危険です。
食事の後は「南楽園」という庭園に行くことにしました。なかなか見事な庭園で、岡山の「後楽園」や水戸の「偕楽園」のように宇和島藩の庭園だったのかと思ったのですが、昭和期に建設された比較的新しい庭園でした。
その後は松山方面に北上して、途中夕陽で有名な「下灘駅」にでも寄ろうかと思っていたのですが、雲が多く沿う感動的な夕景が見られそうにもありませんでしたし、そろそろ洗濯もしたかったですから、この日は宇和島の北にある西予市の「道の駅どんぶり館」を宿泊地と決め、まずはここを流れる肱川の上流にある日帰り温泉に行くことにしました。そしてこの肱川沿いの道も綺麗な桜並木が続いていて、中でも温泉施設のある朝霧湖というダム湖周辺の桜は見事でした。