千葉県の北西部、我が家からドアツードアで30分程のところで一人暮らししている息子が、今回彼女と同棲することになり、その彼女を連れて挨拶に来ました。
とはいっても我々夫婦と彼女とは旧知の仲ですから、お互い「お久しぶり!元気だった?」という感覚です。
2人はこれを機に都内に引っ越すことになっていて、今後は我が家まで1時間半くらいかかる距離となるのですが、四国出身の私が上京して独り暮らしを始めたのとは次元が違う話で、帰ろうと思えばすぐ帰れる、通勤圏内ともいえる距離ではあります。
昼ご飯をウチで一緒に食べようという事でしたので、妻は数日前から何を作ろうかとソワソワしていました。結局棒棒鶏とカルパッチョが中心の、和洋中折衷メニューとなりましたが、彼女も喜んでくれて良かったです。食後には持参してくれた彼女手作りのケーキを食べて和やかな時間となりました。もう付き合いも長いですから気の置けない関係となっていて、お互い居心地が良さそうなのは何よりです。
我が家は子供二人で、兄である息子が今回同棲することとなりましたが、妹である娘は兄より一足先に千葉県内で同棲を始めています。
ご承知の通り同棲とは結婚をせずに恋人やパートナーと同じ住居で生活を共にする形態ですが、近頃では特に若い世代を中心にその選択をすることが増えています。子供たちの友人の話を聞いても、付き合ったあと即結婚というパターンより、交際→同棲→結婚というパターンの方が確実に多いみたいです。
結婚前に互いを良く理解する手段として受け入れられているのでしょうが、一方では法的・社会的な課題もあり、無条件にそれは良い事だと言い切ることもできません。
まず大きなメリットとして挙げられるのは、生活を通じて相手の価値観や生活習慣を理解できることでしょう。恋愛関係においては、限られた時間でしか相手を見られませんし、お互い自分を飾ることも多いでしょうから、同棲することで普段の振る舞い、金銭感覚、家事への関与など、日常の本質的な人間性が見えて来て、将来結婚を考える上ではとても有益な情報となります。
また家賃や光熱費、食費を分担することで生活費が抑えられますので、家計は楽になります。特に首都圏は家賃が高いですから、同居することの経済的メリットは大きいです。
しかし一方でリスクや注意点もあります。まずは法的に結婚していないために、万が一関係が破綻した際の財産分与や住居の契約などに明確な取り決めがなく、トラブルが生じやすいということ。
また、曖昧な関係性が長期化することで、結婚への意欲が薄れる「ズルズル同棲」という問題も指摘されており、更には世代による価値観の相違(同棲なんて世間体が悪い、という親世代の価値観との相違)によって、家族や親族との関係が悪くなることもあるようです。
まあ我が家ではそこまでの価値観の相違はありませんし、基本的にはもう大人なんだから自分の人生は自分で決めてくれれば良いとも思いますが、上に書いたリスク・注意点だけは頭に入れておいて欲しいものです。
そして息子の場合は、相手のご両親はどう思っているのかな?という若干の心配があるのも事実です。ジェンダーレスの時代なんだから女性側の心配だけするのはおかしいといわれそうですが、ジェンダー(社会的性別)はあるべきではないとしても、セックス(身体的性別)による違いは間違いなくありますし、妊娠・出産は女性にしか起きない事象ですから、やはりそこは心配です。
まあそこも含めて、大人である息子たちは十分考えた上での結論だと信じていますので、あとは彼らにお任せです。内心長男である息子には我が家の姓を継ぐ孫を授かって欲しいな、、、などとも思いますが、それは親としての勝手な淡い願望として心に秘めておきましょう。