8月15日、朝9時過ぎに東京駅を出発するのぞみ号で京都に向かいました。東京駅や新幹線の車内はお盆休暇中らしき家族連れに加えて外国人観光客もとても多く混雑していたのですが、グリーン車は半分程度の乗車率でゆったりしていました。そしてその8割程は右側に座っており、下り列車の場合進行方向に向かって右側、すなわち富士山の見える方を優先してくれるらしいです。私たちも窓口で富士山側の席にしておきますねと言われて楽しみにしていたのですが、上天気だったにもかかわらず富士山は雲の中でした。


昼前に到着した京都駅は東京駅以上に大混雑しており、大きな荷物を持った外国人観光客で溢れ返っていました。
駅構内もとても暑かったですし、疲れた様子で座り込んでいる人も多かったのですが、Tシャツ短パンというラフな服装で、壁際に置いた大きなバックパックにもたれて座り込んでいる若者は西洋人が多くて、東洋系の観光客にはあまり見かけない風景です。単に座り込んでいる人なら中国系と思しき方にも多いのですが、、、。
夕方の松上げツアー集合時刻までは時間がありましたから、その前に平安神宮のすぐ近くにある京セラ美術館で開催中の草間彌生展を観に行くことにしていました。地下鉄だと東西線の東山が最寄り駅ですが、妻が調べたところでは市営バスなら美術館の前まで行けるらしいので、まずは京都駅にある伊勢丹のレストラン街にあった、京野菜のせいろ蒸しを看板にしている店で昼ご飯です。京料理らしい出汁の効いた薄味だったのですが、基本野菜嫌いで、普段は野菜の風味が消えるくらい濃い味を好む私でも美味しく頂けました。


食事の後、駅前のバスターミナルから美術館の前までは30分~40分程、降りたところは平安神宮の巨大な赤鳥居の真ん前でした。京セラ美術館は元々昭和天皇即位の礼を記念して開館した大礼記念京都美術館で、日本で最も古い公立美術館の一つらしいですが、ネーミングライツで京セラが協賛することとなり、現在の名称となったそうです。美術館の南側には琵琶湖疎水が流れていました。
草間彌生の作品は、どれもトレードマークである水玉や網目で埋め尽くされており、鮮やかな色彩と共に濃密な迫力で迫って来ますが、これは幼少期の幻覚体験によるのだそうです。




ここから集合場所である京阪の出町柳は近いのですが、まだ3時間以上時間はありましたし、京都駅まで戻ってホテルにチェックインし、軽く夕食を取ってから出直すことにしました。夕食といってもまだ16時前でしたから駅構内で小さなお弁当を買ってホテルの部屋で食べ、着替えなどの荷物を置いて17時頃改めて出発しました。

JR奈良線で一駅目の東福寺で京阪電車に乗り換え、出町柳までは30分程で到着しました。駅前には中型のバスが何台も停まっていて、行列を作った参加者を順次乗車させていました。会場である花脊までは狭い山道が続くので大型バスは厳しいのだそうで、確かに山間部に入ってからは離合が難しいような道の連続でしたから、レンタカーで来なくて良かったと思ったものです。
花脊には1時間余りで到着、途中川床料理で有名な貴船や鞍馬を通り過ぎて延々と走ったのですが、それでもここはまだ京都市左京区なのです。昼間訪れた京セラ美術館が左京区の南端ですが、そことは周囲の風景が全く違います。


到着したのは19時過ぎ、大堰川(おおいがわ)という清流を挟んで会場が正面に見える場所で、思い思いに席を決め椅子などを出して待機態勢に入りましたが、まだ周囲には明るさが残っており、点火予定の21時までは2時間近くも待たなければなりませんでした。
ただ、松明を持った男衆が姿を見せたのは20時過ぎ、そこからは終始何らかの動きがあって20時半過ぎには会場に立てられた無数の松明に点火が始まりましたから、そう退屈はしませんでした。
全ての松明への点火が終われば、燈籠木(トロギ)と呼ばれる中央に立てられた高さ20mの大松明に、運動会の玉入れの要領で松明を投げ上げるのですが、高さ20mの地点に火のついた松明を投げ上げるのはかなり難易度が高く、命中すればその度に歓声が上がります。そして首尾よく大松明に点火・炎上したところでそれを引き倒して、21時半頃祭事は終わりとなりました。最後大松明が倒れる場面は動画で撮っていて、倒れた瞬間の大炎上と轟音は迫力満点だったのですが、はてなブログへはそのまま貼り付けられませんので止めておきます。






その後待機していたバスに分乗して京都駅まで戻ったのが23時頃、帰路は定期バスの停留所ごとに希望者を降ろして行きましたので、私たちのバスで京都駅まで乗っていたのは10人に満たない程でした。
松上げという神事の事を聞いたのも初めてだったのですが、暗闇の中の松明の灯りと火のはじける音、男衆の気合や叫び、太鼓と鉦の物悲しい調べ、川の流れの音などが相まってとても感動しました。思い切って行ってみて良かったです。