今月は妻の誕生月で、誕生日は少し過ぎてしまったのですが、日本橋人形町にある人形町今半「喜扇亭」でお祝いの会食をして来ました。
ここは我が家のとっておきで、何かお祝い事の際には家族みんなで来ていた店です。これまでは家族4人でしたが、子供たちが家を出てひとまず独立しましたので、今年からは夫婦2人です。
今半はこの人形町今半と浅草今半、今半本店の三系統があって、根っこは同じなのですが、どこも我こそは本家、という雰囲気で頑張っています。本流は今半本店のようですが現在は人形町今半が最大規模です。元々は牛鍋屋ですからすき焼きが売り物なのですが、我が家の娘は小さい頃すき焼きがあまり好きではなく(今は大好きなのですが)、自然と鉄板焼きのある人形町今半が贔屓となったのです。
また人形町本店の鉄板焼き部門である喜扇亭は、私が四十数年前人形町で勤務していた時に初めて食べた本格的な鉄板焼きステーキの店だったのです。



当時は確か千円台でステーキランチが食べられたのですが、現在ではランチでも5桁に近いお値段ですからそうそうお邪魔することもできません。まあ40年以上経っているのですから当たり前ですし、それよりもその当時すでに老舗感満点だった店舗をそのまま維持管理していることに驚きです。数年前には本店立替えの話が具体化していて、近々休業に入るといったことを聞いたのですが、コロナ禍もあってか延期(中止?)となっているみたいです。
この日は三連休の中日でしたから12時台の予約が取れず、遅めの13時半スタートとなりました。予約していたコースの蛤のお吸い物を、9・10月限定メニューで松茸の土瓶蒸しに変更できるとお勧めされて、ホイホイと乗せられてしまったのですが、でも後悔しない美味しさでした。今年の初物です。
いつもは食い気が勝って写真を撮り忘れることが多いのですが、この日はちゃんと撮ることが出来ました。妻はハイボールでしたから、私も気分を合わせてノンアルのビールにして乾杯しました。








お店から誕生日祝いの品を頂いて店を出た後は、少し人形町の街を歩くことにしました。甘酒横丁にある洋食の「芳味亭」や、人形町通りを渡ったところの親子丼で有名な「玉ひで」などは相変わらずの行列でしたが、この日はそう人も多くなく歩きやすかったです。
人形町通りを水天宮の方に歩き、大門通りをまた甘酒横丁まで引き返したら、今度は浜町の明治座まで歩いて、カフェで一休み。人形町は江戸時代の旧吉原があったところですから、大門通りというのは遊郭の大門にいたる通りという事になります。
さらに浜町付近には、中村座と市村座という江戸三座に数えられる有名歌舞伎小屋や人形浄瑠璃の小屋もあって、人形町周辺は一大歓楽地帯だったようです。ですから四十数年前私が勤務していた頃も周辺には有名料亭や鮨屋がひっそりと営業していて、当時そういう知識が無かった私は、こんな寂れた下町に何でこんな高級店があるんだろうと思ったものです。今ではかなり廃業したところも多いのでしょうが、逆に新しい形態の飲食店も増えており、人形町界隈は今も賑わっています。
一休みしたカフェは「KOKO HOTEL」というホテルの一階ロビーにある店で、KOKOというホテルは初めて知りましたが、外国人観光客で賑わう、ちょっとプレミア感の漂うホテルでした。カフェの店内は明治座帰りと思しきご婦人方が多く、我々は甘酒横丁のカフェが満席だった為にここまで流れて来たのですが、結果正解でした。
この後は浜町から都営新宿線で帰宅、その昔人形町で勤務していた時はこの浜町が最寄り駅で、二つ先の菊川から通っていました。懐かしい路線です。