娘と彼が我が家に遊びに来ることになり、夕食どうしようと考えた結果、久しぶりに皆で手巻き寿司をする事になりました。
子供たちが小さい頃は彼らも喜びますので結構頻繁にやっていたのですが、夫婦二人になってからはやる機会も無くなっていました。娘の彼氏と我々夫婦の仲を縮める意味でもワイワイやれる手巻きは良かったですし、純粋に美味しかったです。さすがに一人でやるのはちょっと寂しいですが、夫婦二人なら今後もやれますね。
手巻き寿司の元祖は江戸時代の巻き寿司やおにぎりで、昭和期になって「築地玉寿司」が、寿司職人たちの海苔でちょっと包んで食べる「つまみ食い」を基にして、ソフトクリーム形式の「末広型(ラッパ型)」の手巻き寿司を考案したとされているそうです。その後1980年代に「ミツカン」が「土曜日は手巻きの日」というキャッチコピーで手巻き寿司キャンペーンを展開しました。このコピーは私も憶えていますが、ミツカンは酢のメーカーですから、これのヒットは随分販売面での貢献は大きかったんでしょうね。以降スーパーでも手巻き寿司が並ぶようになりましたし、「ハンドロール」として海外にも広まっているのだそうです。
妻がこの日用意したネタは、マグロ・タイ・ハマチ・イカ・タコ・エビ・ホタテ・イクラ・とびっこ・卵焼き・キュウリ・大葉・ブロッコリースプラウト(カイワレ大根の代わり:辛味が苦手なメンバーが居たので)と盛り沢山です。
海鮮ネタはみんなカタカナ表記にしようと思ったのですが、「とびっこ」だけはひらがなじゃないと気分が出ないと感じて少し調べてみると、ここで意外な事実が。
「とびっこ」という名前は、「株式会社かね徳」という会社が商標登録している「商品名」なんだそうです。「とびうおの卵を使用した加工水産物」として特許庁にも登録されているものですから、本来第三者はこの商標を勝手に使う事は出来ず、その場合は「とびこ」とか言わなくてはなりません。
ただ回転寿司や江戸前寿司店では「とびっこ軍艦」「とびっこ巻き」といった形で普通にメニュー名として使われていますので、私もこれが一般名詞だと思い込んでいましたが、かね徳の商品名がそのまま業界全体に浸透したために、事実上「一般名詞化」している状態で、「バンドエイド」「ホッチキス」などと同じ現象なんですね。
昼から買ってきたネタを切り揃え、卵を焼き、味噌汁・酢飯を作り、という作業が始まり、私も久しぶりに酢飯をあおぐ役を仰せつかりました。酢飯の匂いって食欲をそそりますね。
制作過程から食べ終わるまで一切写真を撮っていないのですが、彼も大変喜んでくれましたので、楽しく会話しながら食べ進めて、かなりのものは消費できました。
それでもやはり多少のネタ・酢飯・海苔などは残りますので、これらは「漬け茶漬け」として翌日の私の食事に変わります。残ったネタは平皿に並べ、浸るぐらいの刺身醤油に漬けて冷蔵庫で保存します。翌日湯で洗った酢飯の上にこれを乗せ、熱々の湯を掛けた上に、海苔を大量にちぎって乗せてかっ込むのが私流です。ネタが冷えていますから丼なども温めておいて、なるべく温度が下がらないようにするのがコツといえばコツですが、至極簡単で雑駁な料理です。
最近私は魚類に対する愛着が薄まっていて、寿司屋でも殆ど甲殻類・魚卵・貝類ばかり食べているのですが、この漬け茶漬けではタイ・マグロなどが絶品に変わります。残った大葉なども漬けておけばいいアクセントになってくれます。