大方の会社で仕事始めとなった1月5日、浅草公会堂で開催中の「新春浅草歌舞伎」を観てきました。
この公演は若手歌舞伎俳優の登竜門として定着しているのですが、1月は歌舞伎座・新橋演舞場・国立劇場・大阪松竹座など主要劇場が大規模公演を行うために、浅草歌舞伎はあえて若手を主役級に据える場として設定されたのだそうです。浅草という土地は江戸時代に「江戸三座」が並んだ歌舞伎の原点の地であり、その伝統を現代に復活させる意味も持つようです。
雷門から仲見世にかけては、思った程の混雑ではありませんでしたが、それでも結構な人出でしたから、早々にそこを離れて浅草公会堂に向かいました。
会場にはロバート・キャンベルさん、モデルのはなさんの姿もあり、まだ松の内とあって和装の御婦人も多く華やいだ雰囲気でした。






最初にも書いた通り、新春浅草歌舞伎は若手実力派が勢ぞろいする新春恒例の公演で、今年は1月2日から26日まで開催されています。映画「国宝」でも見せ場の一つとなった「藤娘」や、正月らしく華やいだ雰囲気の「相生獅子(あいおいじし)」なども演じられました。
相生獅子は、下手の紅(赤)獅子が陽・華やぎ・若さを表し、上手の白獅子は陰・品格・落ち着きを表すそうです。今回はその性格付けに沿ってなのか、紅獅子を最年少19歳の尾上左近、白獅子を最年長30歳の中村鶴松が演じたのですが、いずれも大変な美しさで、素顔では全く違う顔立ちの二人が姉妹のように見えるのは凄いと思いました。
獅子の舞と言えば「連獅子(れんじし)」が思い浮かびますが、これは立役(男性役)中心の舞踊で、親獅子が子獅子を谷に突き落とす試練がテーマであり、勇壮・力強い雰囲気な雰囲気です。一方今回演じられた相生獅子は女方舞踊で、二人の娘が、牡丹の精の獅子と戯れるように踊り、優美・典雅な雰囲気です。連獅子の方がポピュラーではありますが、これは親子役者で演じられることが多く、若手主体の新春浅草歌舞伎では演じにくいという理由もあるようです。
若手主体の公演ですから、メンバーもまとめ役(座長というものは存在しないそうです)も数年ごとに世代交代しており、私たちがこの公演に行き始めた2024年までは尾上松也、そして昨年2025年からは中村橋之助がまとめ役を担っています。
11時開演で幕間の休憩を挟んで14時にはもう公演終了でしたし、昼食も事前に買っていた弁当を文字通り幕の内弁当として幕間に食べていましたから、公会堂を出た後は少し散歩して帰ることにしました。
せっかくですから浅草寺にもお参りして行きたかったのですが、朝よりも格段に人が増えていて本堂に近付くことも大変でしたので、早々に諦めて吾妻橋まで戻り、そこから隅田川沿いの遊歩道に下りて浅草橋までのんびり歩きました。
川沿いの道ですが、この日は風も無く穏やかな天気でしたから30分位で汗ばんで来る位でした。川沿いの遊歩道が総武線のガード下で途切れたところから浅草橋駅に向かって歩いていると、ガード下に新しいカフェがありましたのでそこで一休みです。写真も撮っていなかったのですが、後で調べてみたら「暮らしと珈琲 東京 LIFE&COFFEE Tokyo」というお店で、私は汗もかきましたので、浅めのブレンドでアイスの糀ミルクビバレッジにしてもらいました。ミルクビバレッジとはミルクとコーヒーを合わせた飲み物の総称らしいですが、この店ではラテをそう呼んでいるようです。文字通り米糀で作ったミルクを使うもので、お勧めに乗ってみたのですが、正直甘酒感があって私には合いませんでした。当初の心積もりの通り普通の牛乳か豆乳のラテにすれば良かったのですが、これは全くお店のせいではありません。

