シニアライダーの日常・R1200Rと共に

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メルカリで不要品を売却、宅急便の先祖「チッキ」のこと。

 

最近またヤフオクやメルカリで不要品の売却整理をし始めようとしていて、手始めに、間違えて同じものを二つ購入してしまった、BABYMETALのBlu-rayディスクの一つをメルカリに出品しました。

 

未開封新品とはいえ2年程放置していたものですから定価の3割引き程度に値付けして出してみたところ、ほんの2~3分で売れてしまいました。そうなると現金なものでもっと高くすれば良かった、オークション形式で入札価格がせりあがっていくヤフオクのほうが良かった、などと欲が出て来ます。今はメルカリにもオークション形式がありますし、ヤフオクでも即決価格を決めていればダラダラ落札を待たなくても良いのですが、どうもそのやり方に慣れていなくて使いこなせません。

 

ともあれ売れたことは有難いですから、早速発送の準備です。今回私は「ゆうゆうメルカリ便」という日本郵便のサービスを使いますが、ヤフオクもメルカリも配送についてはヤマトと日本郵便の二社によるほぼ独占体制となっています。まあコンビニで送れるのは便利ですし、匿名発送ができることも安心感がありますね。

 

各社この宅配便には独自の名前を付けていて、日本郵便は「ゆうパック」ですが、何と言ってもヤマト運輸の「宅急便」が市民権を得ています。先行したのもヤマトですが、1970年代にサービスを開始した時には新サービスとして注目される程度で、利用は限定的だったようです。それが1980年代となって個人向け小口配送の需要が急増し、「翌日配達」「時間帯指定」など、従来の鉄道小荷物にはなかった利便性が評価され、1988年には先輩格の鉄道小荷物を駆逐してしまいました。

 

今では知らない人が殆どでしょうが、宅配便登場前に個人が小荷物を送るにはこの鉄道小荷物を使うのがほぼ唯一の選択肢で、これは明治20年代に国鉄(当時の鉄道庁)が旅客とは別に小荷物を扱う制度を整備したことが始まりです。一般的にはその際に発行される貨物の受取証=チッキという言葉で呼ばれていました。
私は「チケット」⇒「チッキ」と変化したのだとこれまでずっと思っていたのですが、実はそうではなくて、この当時商取引で使われていた漢語 「提貨(ていか)」=受取証という言葉を採用し、現場での音変化により ていか⇒てっき⇒ちっき(チッキ) となったのだそうです。

 

国を挙げて西洋文化の吸収に励んでいた時代に敢えて漢語を採用したことが意外でしたが、これは英語など西洋語を漢字熟語に翻訳する際、漢語が最も使いやすかったためです。そもそも当時は近代国家を作るための概念(経済・法律・科学・哲学など)が日本語に存在せず、語彙の大量増強が必要でしたが、中国の古典・科挙文化により、漢語には抽象的・制度的な語彙が豊富で、日本人にも馴染みがあったことから、英語を漢字熟語に置き換える際、漢語が最適だったということなのです。他にも、ソサエティ:社会、エコノミー:経済、サイエンス:科学など多数あります。
チッキは英語のチケットが変化したのではなく、そのまま漢語を鉄道用語として導入したもので、語彙不足の日本語の補完として漢語が重宝されたことはよくわかりました。

 

そしてそのチッキの手続き方法ですが、まず荷物を駅の「小荷物扱所」に持参し、内容物・行先を申告します。その際木製のミカン箱(段ボール普及前の標準、急速に段ボールに取って代わられました。)などにきちんと収めて、荷縄でしっかり縛っていないと受け付けてもらえません。そして重量・距離に応じて料金を算出し、荷物を預けたら、「提貨(チッキ券)」を受け取るのですが、これが荷物の受取証でありチッキの語源でもあります。荷物は旅客列車の荷物車や専用の荷物列車で運ばれ、到着駅でチッキを提示し、本人確認のうえ荷物を受け取ります。
駅から駅までの運送ですから駅が遠い場合は持込み・引取りが大変なのと、まだまだ官の意識が強い国鉄でしたから、何だかんだと上から目線で文句を付けられて引き受け拒否されたりも日常茶飯事だったそうです。近所のおじさんが自転車の荷台に、荷札を括りつけた段ボール箱やミカン箱を積んで駅に向かう姿を良く見ました。

 

メルカリなどには今も当時物の古いミカン箱が出品されているのですが、どれも結構な値段です。アンティークとしてディスプレイするのでしょうか。

 

追記:チッキの語源について気になったので再度調べてみると、提貨⇒チッキ説は裏付けの乏しい通説扱いされているようで、現在最も信頼性のある説は、チェック⇒チッキ説なんだそうです。確かにこの方がしっくり来ますね。それにしても、明治期には日本語の語彙が少なかったので、、というのはとても信頼性のある説明でしたが、AI君見てきたような嘘をつき、などと感じてしまいました。

 

 

 

 

 

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