1カ月ほど前、普段は元気な妻が体調を崩してしまいました。最初は発熱も咳も無く頭痛と鼻づまりだけだったのですが、念のため病院で診てもらったところ、風邪という診断結果で、コロナでもインフルエンザでもなかったのは幸いでしたが、その後咳も出始めましたので、大事を取って仕事も休むことにしました。
普段は元気とは言っても妻ももう60歳ですから、ほぼ同時期に風邪を引いたと連絡があった娘が2~3日で回復したのとは対照的に、1週間経ってもまだぐずぐずと症状が続いていて、年齢の差というものを実感せざるを得ませんでした。
我が家では子供たちが同居していた頃から感染症には厳しくて、風邪など引こうものなら即家庭内隔離の状態に置かれることとなりました。子供たちが小さい頃はそんなこともできませんでしたから、学校から風邪をもらってくると家族全員順に罹患ということになっていたのですが、その教訓から「風邪っぴきは自室で謹慎!」というのがその後我が家のルールとなりました。
さすがに新型コロナ期ほどの消毒体制までは取っていませんでしたが、食事も自室前までトレイで運ばれて食べ終わったらドアの前に出しておき、何か欲しい時には家族LINEで頼む、風呂に入れるようになった場合も最後に入る等々徹底しましたし、これらはコロナ罹患の際にも有効で、家庭内感染は起こさずに済みました。
今回もそのルールに従って妻は自室に籠もり、私は食事を運んだり洗濯物を受け取ったりしながら過ごしていたのですが、ふと気になったのは、妻が普段どれほど義父母の世話をしているかということでした。妻は近所に住む義父母のことを気遣い、週に3~4回は日常生活の世話に通っていて、まだ要支援・要介護の認定申請を出したばかりという段階ですから、いわゆる介護生活というほどではありませんが、それでも買い物や通院の付き添い、家の中のちょっとした片づけなど、細かな用事は妻が担っていました。
妻自身も60歳になったとはいえ「老々介護」というのはまだ少し早いかもしれませんが、近い将来もっと深刻になることは目に見えていますし、今回のように介護する側が体調を崩すと大変なことはとてもよくわかりました。感染症に敏感な妻は風邪を引いている間決して実家に足を向けませんでしたから、その間義父母の世話は完全に止まり、義父母の生活はどうしても不便になってしまいます。
では、どうするのが良いのかという問いにすぐ答えが出るわけではありませんが、少なくとも妻が元気でないと義父母の生活を支えられないという事実は変わりませんので、そうなると当然私自身の役割は何かということも考えざるを得なくなります。これまで妻に任せきりだった部分を少しずつでも担えるようにしておく必要があるのだろうと思いました。
今回の風邪は幸い大事には至らず、妻もゆっくり休んだことで徐々に回復してきましたが、こうした出来事があると、義父母のことや妻のこと、そして自分自身のことをどうしていくかを考えるようになり、日常の中で見過ごしていたことがいくつか浮かび上がってきたように思います。