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アニメ版「AKIRA」を観ました。

本当に今更の感が強いのですが、アニメ版の「AKIRA」を観直しました。初見ではありませんが、当時は物語の流れをきちんと追えていませんでした。漫画版も読んでおらず、今回の鑑賞でようやく全体の筋が掴めたように思います。

AKIRA

AKIRA

  • 岩田光央
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1988年の作品とは思えないほど画面が細かく、動きも滑らかで、古さをほとんど感じませんでした。セル画を大量に使っているのだそうですが、今のアニメと比べても遜色が無いどころか、むしろ密度の高さに驚かされます。夜のネオ東京を走るバイクの光や、建物の影など、細部まで丁寧に描かれていて、観ていて飽きません。

 

既に知っている人の方が多いでしょうから敢えて内容にも踏み込みますが、物語は第三次世界大戦後のネオ東京を舞台にしています。暴走族の少年たちが街を走り回る中で、鉄雄という少年が不思議な力に目覚め、そこから事態が大きく動いていきます。超能力の話と言ってしまえばそれまでですが、力を持った者がどう変わっていくのか、その周りの人たちがどう向き合うのかが描かれており、単なるSFでは無い深さを感じました。

 

今回観直して、特に印象に残ったのは鉄雄の仲間である金田の存在です。金田は特別な力を持っている訳では無く、ただ仲間を助けようと動くだけの人物です。それでも彼の行動には迷いが無く、どこか頼もしさもあります。そして何より、金田のバイクがカッコ良くて、赤い車体が夜の街を走る場面は、何度観てもいいですね。そしてあのデザインは、その後一世を風靡したビッグスクーター(ビクスク)に大きな影響を与えたようにも思います。かつて販売された「ホンダ NM4」も面影ありますね。

 

モーターサイクリストの記事から借用しました。



ネオ東京の描写も興味深く、雑然とした街並みや、どこか荒れた雰囲気が印象に残ります。高度に発展しているようでいて、どこか壊れかけている街の姿は、昭和の終わり頃に作られた作品とは思えない程リアルです。
作品の中には「東京オリンピック開催まであと147日」という看板が登場し、そこに「中止だ中止」という落書きがされています。2020年の東京五輪が延期や中止の議論に揺れていた時期、このシーンがSNSで話題になったことを覚えています。確かにフィクションと現実が重なったような感覚がありましたね。

 

アニメ版は原作の途中までをもとにした独自の構成になっているそうですが、漫画版を読んでいない自分でも十分に楽しめました。限られた時間の中でどの部分を描くかという判断がはっきりしており、物語の流れも分かりやすかったです。むしろ、今回観直したことで、漫画版にも興味が湧きました。アニメでは描き切れなかった部分がどのように広がっているのか、人物の背景や街の成り立ちがどれほど深く描かれているのか、気になるところが多く、いずれ読んでみたいと思いました。

 

観直してみて、改めて「AKIRA」は特別な作品だと感じました。作画、音楽、物語、どれも今の作品と比べても見劣りしませんし、むしろ当時の技術でここまでのものを作り上げたことに驚かされます。長い時間が経っても色あせない作品には、やはり理由があるのでしょうし、今回観直したことで、その理由が少しわかったような気がしました。漫画版を読む楽しみも新たに生まれましたが、コミックス結構高いんですよね。

 

 

 

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