先日のSSTRで、幹事役がまとめて支払った宿泊代をPayPayで割り勘にしましょうと言われ、やってみると驚くほど簡単でした。お互いLINEを使っていれば本当にあっさり終わりましたので、過去の割り勘の苦労は何だったのかと思ってしまいました。
昔、飲み会などでの割り勘はかなり面倒でした。繁盛店では最初から個別精算お断りを明記した店も多いですから、精算前にお金を出し合ってレジに向かう訳ですが、まず端数が出るとそれを誰が持つかでやり取りが始まります。「ここは自分が出すよ」と言う人がいれば、「いやいや、今日は私が多めに払う」と譲らない人もいて、妙な応酬になることもありました。上司がいる場では、上司がキリの良い数字を支払ってくれることも多く、結局均等な割り勘にはならないこともよくありましたね。
さらに面倒だったのは、手持ちの問題です。「手持ちが足りない」「万札しか無い」という人が必ずと言っていいほど現れ、店員に両替を頼むとか、誰が立て替えるかとかで時間がかかりました。財布の中身を確認しながら、テーブルの上に小銭を広げて計算する光景も当たり前のように見かけたものです。
今回のホテルは、この日はSSTR御用達といった趣きで、グループ宿泊がとても多かったのですが、ここでもチェックアウト前にロビーのテーブルに明細書を置いて財布を広げているグループがいて、小銭をぶちまけている姿も昔のまんまでした。
それが、PayPayの割り勘機能を使うと、こうした煩わしさが一気に解消されました。金額を入力し、相手に送るだけで終わりですから端数も気にする必要が無く、手持ちの現金を確認する必要もありません。誰かが多めに払う必要も無く、全員が同じ金額を負担できます。便利になったものだと感じました。
こうした便利さは、スマホ決済が広く普及したおかげです。以前は、電子マネーやQR決済を使う人は限られていましたが、今では多くの人が日常的に使っていますので、支払いの方法が変わると、割り勘の方法も自然と変わっていくのだと実感しました。
ただ、便利になった一方で、昔の割り勘のやり取りには、それなりの人間関係が現れていたようにも感じます。端数を誰が持つかで少しだけ気を遣ったり、上司が多めに払ってくれたり、財布の中身を見て笑い合ったりする場面は、今思えばそれほど悪いものではありませんでした。面倒ではありましたが、そこには一種の人間関係の機微がありました。
PayPayでの割り勘は、そうしたやり取りをすべて省いてしまい、良い意味でも悪い意味でも効率だけが残ります。もちろん、今の時代にはこの効率の良さが合っているのだと思いますし、私自身も便利さをありがたく感じました。ただ、昔の割り勘の煩わしさを思い出すと、少し懐かしさもあります。
便利さが進むと、かつて当たり前だったことが一気に過去のものになります。割り勘の方法ひとつ取っても、時代の変化を感じましたし、これから先、さらに新しい支払い方法が生まれれば、また別のやり方が当たり前になるのかも知れません。