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日本青年館ホールで文楽公演を観て来ました。

 

新宿区霞ヶ丘にある日本青年館ホールで、文楽の公演を観て来ました。文楽の本拠地は、千代田区隼町にあった国立劇場なのですが、その国立劇場が昨年秋に老朽化で建て替えとなり、2029年の新施設完成までは各地のホールを借りて公演を続けるのだそうです。

 

この日の公演場所となった日本青年館も、昔は100m程北側にある新国立競技場の敷地内にあって、当時は会社説明会や研修場所として借りたこともあったのですが、今は神宮球場の隣に移り、高層ビルとして生まれ変わっています。
JRの信濃町・千駄ヶ谷駅、地下鉄の外苑前、どこからでも行けるのですが、この日は新橋から銀座線で外苑前に向かいました。12時開演なので新橋駅地下のカフェで朝昼兼用のモーニングセットを食べて日本青年館に着いたのが11時20分頃、開場は11時半頃を予定しているとの事でしたから、隣にある日本オリンピックミュージアムの付近を少し散歩して時間をつぶしてから入場しました。

 



文楽は、 三味線を伴奏とする義太夫節にあわせて人形操作を行うわが国の伝統的な人形劇である人形浄瑠璃で、元はそれを興行する一座だった文楽座に由来し、今では人形浄瑠璃の代名詞となっています。
元々は人形浄瑠璃といわれていたのですが、大正中期以降、その上演場所であった文楽座が唯一の専門劇場となったことから、文楽が人形浄瑠璃の芸能そのものをさすようになったのだそうです。

 

文楽は、浄瑠璃語り(=義太夫節の大夫)、三味線弾き、人形遣いの三者で成り立っていて、また人形も一体を三人で操ります。主遣い(おもづかい)が首(かしら)と右手、左遣いが左手、足遣いが脚を操作し、「頭(ず)」と呼ばれる主遣いの合図によって呼吸を合わせるのだそうで、人形遣いは基本黒衣姿ですが、主遣いは顔を出し、紋付姿が多いようです。私が観たのは全てこのパターンでした。
一体の人形に3人の人形遣いが付いていますから、4人が登場する場面では12人もの人形遣いが登場することになり、ごちゃごちゃした感じになるのはその通りなのですが、歌舞伎や文楽での黒子は見えていないという約束事ですからその積りで人形に集中していると、不思議と気にならなくなってきます。でもそれなら主遣いが黒子でないのは何故なんでしょうね?一座の顔だからでしょうか?

 

また黒子といえば、芝居の開始時に黒子が「とざい、とーざい、続きましては○○の段、」などと声をかけるのが決まりですが、この掛け声の事を、文字通り東西声(とうざいごえ)というのだそうです。劇場は通常南に向かって建てられていたため、「東西」は客席の端から端までの客に対する呼びかけであり、口上につきものの「隅から隅まで」とほぼ同じ意味なんですね。

 

文楽を観終わった帰りには国立競技場側に向かい、神宮球場裏からいちょう並木を抜けて青山一丁目まで歩きました。そんなに寒くもなく散歩には絶好だったのですが、平日の午後、人通りも少ないいちょう並木は完全な冬枯れの景色でした。
青山一丁目ではホンダのショールームをちょっと覗いて、駅地下の銀座ライオンで小腹満たしをしたのですが、その際、あの阿佐ヶ谷姉妹に遭遇しました。マスクをしていて、しかもピンクじゃない私服姿では全く判らなかったのですが、妻が目ざとく気付き、マスクを取って食事中のところをちらりと見ると、確かに本物でした。失礼ながら、とても小柄な近所のおばさん、という雰囲気でしたね。

 

 

 

 

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