本格的な梅雨の最中ですが、雨と言えば傘です。はてなブログの少し前のお題にも傘というのがありました。
雨、傘、という言葉にはロマンチックな響きもあります。古いところでは映画「シェルブールの雨傘」とかありますし、自粛前に見に行ったソール・ライターの写真は、傘の使い方がとても印象的でロマンチックでした。
しかし現実はそんなにロマンチックではなく、現在も九州では大雨被害が出ていますし、昨年は千葉も大きな被害を受けました。
そんな大雨ではなくとも、朝の出勤時にちょっと強い雨が降ると、ズボンの裾や靴の中までぐちゃぐちゃになってしまい、それだけで相当テンションが下がってしまったものです。勤労意欲3割減、といったところでしょうか。
そういえば、竹内まりやの「毎日がスペシャル」という歌にも、
「雨で始まるウイークディはユーウツの種さ」
「雨で汚れたローファーがやけに重たい 泣きたくなるこんな時」
という一節がありました。
スカートの女性は特に大変だろうなと思いますが、以前、女性社員の制服着用が一般的だった頃は、女性は出勤後に更衣室で着替えますし、靴も履き替えることが多かったですから、その点では今より快適だったと聞いたことがあります。
なるほどそんな側面もあるんですね。今では女子ロッカーを廃止した企業も多いですし。
雨で憂鬱なのは足元が濡れることだとすれば、傘がもっと進化すればそれを防ぐことはできるのでしょうか?
ある記事で見たのですが、傘は誕生以来4000年、畳めるようになったり、折り畳み傘、ジャンプ傘が登場したり、という便利性の進化はあっても、殆ど形状の進化はないのだそうで、要は濡れなくなるという意味では進化していないということになります。
その記事では大きな理由として、日本人のように雨に濡れることを嫌う国民は実はそう多くはないことが挙げられていました。
日本以外の国では多少の雨なら構わず傘なしで出歩くし、ひどい雨なら外出を控えることも多いそうです。
また傘で片手をふさがれるより、レインコートとハットの方が機能的という考えもあるようで、それも解らなくもありません。
ハンフリーボガート(でなくてもいいんですが)が、土砂降りの雨の中ハットを目深に被りトレンチコートの襟を立てて立ち尽くす、、という場面を思い浮かべればそれもカッコいいです。
日本以外の国で傘の進化にさほど熱意がないとすれば、傘の進化は濡れることを嫌う我々日本人にかかっているのかも知れません。
私なんかが考えると、SFみたいに都市全体を透明のドームで覆うとか、個人個人が頭上にドローンのようなものを浮かせて、そこから周囲に強力なエアカーテンを噴出してとか、傘とはかけ離れたものになってしまいますので、ここは傘業界の奮起をお願いしたいところです。
雨に濡れることを嫌う日本人としては、雨の日はどうしても家にこもることになりがちで、特にバイク乗りはそうなります。ですから、バイクブログのタイトルには「晴耕雨読」からとった「晴走雨読」というのが多いですし、私も最初「晴走雨読」をタイトルのどこかに入れようと考えていましたが、あまりに被るブログが多いのであきらめました。
バイクで傘を差す訳にはいきませんので、バイクに乗る時にはレインスーツの出番となりますが、レインスーツ(昔はカッパと言いました)も形状は殆ど変わっていません。ただこちらは素材や製法の進化によって快適性に大きな改善が見られます。ゴアテックスに代表される透湿防水素材の登場で蒸れなくなったことと、縫い目や袖口からの浸水が最小限に抑えられるようになって、かなり快適になりました。昔のカッパの時代は雨が染みることはなくても汗が内部で蒸れて結果びしょぬれ、ということはよくありましたから。
バイク用のレインスーツはとても高いのですが、今話題の「ワークマン」が価格破壊を起こしてくれていて、私も次のレインスーツはワークマンにしようかなと思っています。