3月の25日に千葉の自宅を出発して4月の9日まで16日間の桜旅は、千葉県も含めて31都府県を走り、総走行距離は約4,100kmとなりました。給油した軽油が約340ℓでしたから、燃費は12ℓ/km強ということになり、まあ私のハイエースとしては標準的です。
出発したのは高知県と和歌山県に開花宣言が出た日で、他の府県に開花が進み更に満開となるまでにはまだ時間の余裕があるとのんびり構えての出発でした。その日関東では冷たい雨が降り続き、開花はかなり遅れそうな雰囲気でしたから尚更そう思ってしまったのですが、九州へ下道を走って向かうのは想像以上に時間がかかり、途中南紀・四国では殆どの観光をキャンセルし、特に四国は高速道を走り抜けるだけとなってしまったのは誤算でした。関東の開花は以降の冷え込みでかなり遅くなったらしいのですが、九州ではその後も順調に開花が進み、急いだおかげでかろうじて間に合ったというところでした。
今回桜旅の参考にしたのは、下の写真の「旅の手帖」「ジパング倶楽部」という雑誌と、「ウエザーニュース」「tenki.jp」という天気予報サイトの桜情報でしたが、結局雑誌は出発前にワクワクしながら読んだだけで、旅の途中では殆ど「tenki.jp」のお世話になっていました。日々、都道府県別の見頃情報、開花・満開日の情報が更新され、人気ランキングも示されますので、前日車中泊の時にあらまし次の日の工程を決めていました。
ただ今回私が九州で行った所で、ウエザーニュースが選ぶ九州の桜20選というものに入っているのは、西都原古墳群と秋月杉の馬場の2か所だけです。
この桜名所ランキングは、九州の名所ページ(149地点)のアクセス数をもとに順位を算出している、と書かれていて、この名所ページとは何なのか、アクセス数でランキングしていいのかなど、多々疑問が湧いてきますが、参考に載せておきます。
1.福岡市中央区 舞鶴公園
2.長崎県大村市 大村公園(オオムラザクラ)
3.北九州市小倉北区 小倉城
4.熊本県南阿蘇村 一心行の大桜
5.大分県日田市 中野川
6.福岡県田川市 丸山公園
7.佐賀県武雄市 御船山楽園
8.福岡市中央区 西公園
9.宮崎県西都市 西都原古墳群
10.鹿児島県鹿児島市 甲突川河畔
11.長崎県大村市 大村公園(ソメイヨシノ)
12.鹿児島県鹿児島市 吉野公園
13.熊本市中央区 熊本城
14.福岡県朝倉市 秋月杉の馬場
15.大分県大分市 不動尊一心寺
16.大分県由布市 由布院・大分川沿いの桜並木
17.大分県日田市 大原大しだれ桜
18.福岡市中央区 南公園
19.鹿児島県南九州市 岩屋公園
20.佐賀県武雄市 馬場の山桜
上記のような、混むことが最初から想定できるメジャースポットはできるだけ避けて、tenki.jpの都道府県別ランキングで何とかベスト10に入る程度の、大都市以外のスポット、というのを選定基準とした結果なのですが、おかげで混雑のストレスは殆どありませんでした。
まあ混雑が嫌いなことがすべての始まりではあるのですが、旅を始めてみて、桜は春の日本の風景の中では全く特別なものではなく、名所の桜も名も知られていない路傍の桜も、どれも変わらずとても美しいことに今更ながら気付いたことも大きいです。
学校やちょっと大きな敷地の工場・オフィス、神社仏閣には必ずと言っていいほど大きな桜が植えられていますし、古い街道沿いや川岸、昔ながらの集落の小道にもきちんと世話されていることがうかがえる桜並木がいくらでも見つかります。田舎道をハイエースでゆっくり走っているだけで、もうこの旅は完成と思える程でした。
西日本編と言いながら、九州と中国、北陸しか回れていませんので、四国・関西・中部は来年行くことにしました。また東日本編も、関東・東北の桜は既に終わっていますから、仮に北海道だけはこの後出かけるとしても東北は来年となります。
ということで当初ワンシーズンで売却と考えていたハイエースは、最低でももう1年は残すこととなりました。購入費用は家計でも負担してもらっていて、売却代金で返済する約束でしたので、その点妻との話し合いが必要でしたが、何とか了承してもらいました。
あとは今年北海道に出掛けるかどうかの決断ですが、「また行こう」はこの歳になると不確実性がかなり高くなりますから、「行ける時に行っておこう!」に傾きつつあります。