シニアライダーの日常・R1200Rと共に

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無料版でコミック「ゴールデンカムイ」を読みました。

 

ゴールデンカムイというコミック・アニメのことは以前から知ってはいましたが、特に興味も持たず、それっきりになっていました。

 

カムイとはアイヌ民族の神を表す言葉ですが、私の世代でカムイと言えばやはり故白土三平さんの「カムイ伝」「カムイ外伝」が一番に連想されます。
しかしこの作品は、北海道との関係は特になく、江戸時代の架空の藩が舞台であり、伊賀・甲賀あたりをイメージさせるその藩で非人として生まれた主人公の忍者の名前がカムイなのです。
この作品は白土三平さんのライフワークとも呼べる超々長編ですが、私は途中で離脱した中途半端な読者でしたので、この作品についても詳しくはありません。
私自身アイヌ民族については多分人並み以上の関心を持っていると思うのですが、これまではカムイ伝の忍者漫画というイメージに引っ張られていて、ゴールデンカムイにも興味が持てなかったのかも知れません。

 

 

 

ところが少し前に、息子からゴールデンカムイ面白いよという話と、やはり舞台は北海道でアイヌは重要な位置を占めているという事を聞き、今回ヤンジャンアプリで全話無料公開されているので娘も読み始めたという事を知って、自分も読んでみる気になりました。
結局三百数十話を一週間くらいで一気に読んでしまったのですが、ヤンジャンアプリはスマホでしか読めない(と思います)ので、字が小さすぎてその点は難儀しました。プラモデル製作のために買ったハズキルーペが思わぬところで役に立ちました。その後アニメも観始めましたが、こちらは小さな文字を読まなくていいので快適です。

 

 

以降ネタバレにならないように気を付けますが、ゴールデンカムイでは、江戸時代末期から日露戦争後の明治時代にかけて、和人(内地人)から搾取・迫害を受けてきたアイヌの人たちの姿や、和人の中でも貧しい人たちの悲惨な生活がリアルに描かれています。お話自体は荒唐無稽とも言える冒険活劇ですし、相当グロい描写も連続しますので生理的に受け付けない人はいると思います。でも大ヒットした鬼滅の刃も進撃の巨人もグロさでは結構なものですから、それを見て大丈夫な人は心配ないと思います。

 

私が興味を持って一気に読み終えられた理由としては、絵がとてもきれいで主人公たちが魅力的だという事、そして時代考証がしっかりしていて、明治期の庶民の暮らしや、アイヌの文化等が詳細に描かれているので、ストーリー自体は漫画チックであるもののとても臨場感があるという事、があげられます。

 

アイヌといえば、以前読んだ、イザベラ・バード著「日本奥地紀行」に描かれた明治期のアイヌの風俗・習慣に興味を持ち、2度の北海道ツーリングでも各地のアイヌコタン等にはなるべく立ち寄りたいと考えていました。

 

 

2017年に2度目の北海道ツーリングで立ち寄った白老町のポロトコタン(アイヌ民族博物館)は、2020年にウポポイ(民族共生象徴空間)として再出発しています。白老はイザベラ・バードも訪れた土地で、当初は白老の市街地にあった「白老アイヌコタン」が、1965年にポロト湖畔に移設されて、観光施設としてのポロトコタンが誕生したのですが、1984年には「アイヌ民族博物館」も開館して、徐々に学術的な要素も加わってきていたたのだそうです。

 

新しくできたウポポイのHPでは、

アイヌの歴史・文化を学び伝えるナショナルセンターとして、長い歴史と自然の中で培われてきたアイヌ文化をさまざまな角度から伝承・共有するとともに、人々が互いに尊重し共生する社会のシンボルとして、また、国内外、世代を問わず、アイヌの世界観、自然観等を学ぶことができるよう、必要な機能を備えた空間です。

とウポポイの機能について紹介されています。今回ゴールデンカムイを読んでまた興味が再燃してきましたので、ウポポイにも一度行ってみたいですねえ。

 

 

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