私の永年の夢である桜前線を追って日本を縦断する旅の足となり、車中泊での宿ともなるトヨタハイエースがやって来ました。
現在のＰＯＬＯが１３台目の愛車ですから１４台目となりますが、実はトヨタ車にちゃんと乗るのは初めての経験です。
以前乗ったことのあるトヨタ車は３０カローラで、韓国駐在中の一時帰国時の足として、タダ同然（廉価グレードでしかも人気薄の２ドアセダンでした。）に買って、帰国時以外は友人宅に置かせてもらい、その代わり必要なら自由に使ってという事にしていました。駐車場に困らない地方ならではの話です。
１９８０年代の初頭、四国の田舎ではすでに定期路線バスは無くなり、鉄道も１～２時間に１本のＪＲだけで、クルマは必需品だったのです。
そういう使い方ですから、駐在が終わって帰国するまでの４年間で５００ｋｍも走っていなかったと思いますし、その都度レンタカーを借りて乗っていた気分でした。ですから自分のクルマとしてトヨタ車にちゃんと乗るのは初めて、という感覚なのです。
クルマを同時に２台所有するのも初めての経験で、４輪がＰＯＬＯとハイエース、２輪がＲ１２００ＲとＦＴＲ、ついでに自転車１台を加えれば、何と１４輪生活となりました。ハイエースとＲ１２００Ｒ以外は、家族全員あるいは娘との共有物ですが、、。
最初は廃車寸前のオンボロのワンボックスを手に入れて、ワンシーズンだけ走って処分しようと思っていました。ですからその時点では、古くても走行距離が多くてもなかなか値崩れしないハイエースは考えておらず、キャラバンやボンゴなどの古い型を４０～５０万円程度で物色していたのですが、それより購入時は高くてもハイエースを選んだ方がリセールバリューも高いので結局得になりますよと教えられました。
クルマの専門家の意見は素直に聞くことにして、じゃあハイエースを手配してくれと頼んだのですが、折からのコロナ禍で新車供給が滞っているタイミングでもあり、ただでさえ人気のハイエースの中古は中々出てきませんでした。
１年以上待って、何とか夏頃には手配できそうと言われたのが今年の４月のこと、そして８月にようやく納車となった訳です。２０１８年式標準ボディＤＸ，ＧＬパッケージというグレードの黒、５年間リース車両としてワンオーナー使用、走行距離は１２万ｋｍと多いですがハイエースのディーゼルはここからがまだまだ本番なんだそうです。
外観も、荷室含めた車内もきれいで、本当に５年間１２万ｋｍも業務用として走っていたとは思えないくらいでした。
４０～５０万のバンを乗りつぶす積りでしたから、このハイエースも購入価格の４０～５０万円落ちで売却することが目標で、クルマに手を入れることは極力しない計画です。ですからいわゆる車中泊仕様にする予定もなく、車中泊には手持ちのキャンプグッズを持ち込んで使おうと思っています。テントがそのまま車中に変わるだけ、というイメージです。
納車日の朝、鉄道で北関東の引き渡し場所に向かいました。
これまで写真で見ただけだったハイエースは写真の通りで、外装は文句なし。内装も業務使用の形跡が見受けられないくらいでした。
ざっと説明を聞いて車両を受け取り、早速帰宅を兼ねた試し乗りとなりましたが、一般道と高速を３時間余り走っての第一印象は、やはり商用車だなというものでした。約１トン積載可能なところへ殆ど空荷（サービスでつけてくれたアルミホイール付きのスタッドレスが載っていましたが、、）だからか、轍やギャップでポンポン弾んで大きく揺れますし、シートが思った以上に体に合わず、しばらくすると腰が痛くなってきました。ここは何か対策が必要かもしれません。
ただ２７００ｃｃのディーゼルエンジンは予想以上にパワフルで、ほぼ空荷のハイエースをグングン引っ張って加速します。エンジン音は思ったよりは大きめでしたが、走っていれば気になりません。私は３０年以上前、並行輸入のゴルフⅡディーゼルに乗っていたことがあるのですが、これは静かなところなら百ｍ以上手前から聞き分けられるくらいうるさかったですから、それに比べればかなり静かです。ただ静かな住宅街でのアイドリングは顰蹙買いそうですので、エンジンをかけたら早々に走り出す必要があります。道の駅等で車中泊する際もアイドリングはご法度ですね。
色々文句をつけているみたいですが、これらは殆ど最初から覚悟していたことでもあり、決して不満だという訳ではありません。これからこのハイエースを相棒に日本全国走ろうと思います。
