シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

HIACE:お試し放浪旅、8日目(岩手、宮城、福島)

 

この日は宮古市の川内というところにある道の駅から出発ですが、ここからはまず遠野物語で知られる遠野を目指すことにしました。この旅ではすっかり早起きになり、7時にはもう遠野に着きましたが、遠野の民話や風俗を伝える伝承園は9時開園でしたから、まずはすぐ近くのかっぱ淵に行ってみました。
色々な情報番組で紹介されている通り、カッパの好物キュウリを付けた釣り竿がセットされていましたが、カッパは掛かっておらず、、。そんな深い流れではないように見えるのですが、早朝で誰も居ませんでしたので、ちょっと気味が悪かったですね。

 

 

それでもまだ時間はたっぷりありましたから、今度はちょっと離れた山手にある、姥捨て伝説の「デンデラノ」に行くことにしました。
60歳になった老人が送られる高台のことで、「蓮台に乗って浄土へ行く野」という意味の蓮台野(=墓)からの転化だそうです。ただ完全に世間から隔絶されていた訳ではなく、昼間は里へ下りて農作業などをして暮らしを立てており、今でもこの地方には、朝、田畑に出ることを「ハカダチ」、夕方、野良仕事から帰ることを「ハカアガリ」と言うところがあるんだとか。でもやっぱり墓なんですね。

 

 

その後デンデラノの近くにあった水車小屋などを見学し、丁度9時頃に、かっぱ淵近くの伝承園に戻りました。周辺の稲はすでに実を付けて稲穂が垂れ下がってきており、暑いですが秋は確実に近付いています。

 

 

伝承園の中には再生した大きな古民家があり、座敷童やオシラサマのことが伝えられていました。オシラサマというのは、馬と夫婦になった娘を許せず、馬にすがりつく娘を無視して馬の首を切り落としたところ、娘がそのまま天に昇って神になったというお話だそうで、馬と犬の違いはありますが、何だか我が千葉の南総里見八犬伝と似たところがあります。オシラサマの伝承の方が古いでしょうから、滝沢馬琴はこのオシラサマから着想を得たのかも知れませんね。東北地方では家の神として信仰されていて、一般には蚕の神、農業の神、馬の神とされるのだそうです。
この伝承が映像化された時の写真もありましたが、確かにこんな娘を馬に取られたら父親は発狂しますね。

 


この後がちょっと悩みどころで、宮沢賢治ゆかりの花巻に行くか、中尊寺の平泉に行くかです。岩手まで来たのだからやはり宮沢賢治だろうとも思ったのですが、結論は盛岡・花巻という混雑地を避けて平泉に行くことにしました。しかし花巻にはいつかまた行きます。

 

 

金色堂自体は撮影禁止ですが、昔、ガラスの隔壁や屋根囲いが無い状態で、このお堂を間近で見た人は、これこそ極楽の姿だと思ったでしょうね。
ここはこれまでの東北の旅で一番観光客が多かった場所で、中国からの団体客の方も多く、とても賑やかでした。とても暑い中かなり歩きますからげんなりしていた人も多かったですが、それは私もご同様です。
参拝後は、駐車場の周りに多く並んでいる蕎麦屋から選んで昼食としたのですが、どの店も大々的にわんこそばを売りにしていて、わんこじゃなくてもいいことを確認してから入店しました。ずんだ餅とセットで。

 

 

昼食を食べ終わった時点で既に13時前、さすがに遊びすぎましたので明日には帰宅するとすれば、今日中にある程度は戻っておきたいところです。駐車場に戻って車内で一人作戦会議の上、残念ですが今回宮城県は通過するだけとして、福島県の「道の駅しもごう」というところを今夜の宿泊地と決めました。宮城からでも十分帰れはしますが、適当な高地の道の駅が見つからなかったことも理由です。
平泉からは300km程もありますから、高速道路利用は止む無し、平泉スマートICから東北道に乗り、白河ICまで一気に走り切ることにしました。

 

休憩を挟みながら、3時間程で白河ICまでたどり着き、下郷町に向かう途中にあった新甲子温泉というところで日帰り入浴させてもらい、さっぱりして17時には道の駅に到着しました。またも一番乗りで大浴場・露天風呂共に誰もいませんでしたので、ちょっと写真撮影。関東ナンバーのクルマも多く泊まっていて遠方からも来る温泉宿のようでした。
道の駅しもごうは標高800m以上の場所にあって、既にこの時点で肌寒かったです。
ここには、九州ナンバーのバスコンというタイプの本格的キャンピングカーで大小2頭のワンちゃんを連れた老夫婦や、その他本気の車中泊組が数台すでに宿泊体制を整えていて、翌朝起きてみたら宿泊台数が更に増えていました。

 

 

 

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