シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

ハイエース秋の旅3日目:福岡(門司)~大分~熊本

 

旅の3日目は新門司港近くのビジネスホテルから出発です。
この日は翌日の昼、九州新幹線で熊本入りする叔父・叔母たちを熊本駅でピックアップするために熊本まで行っておくのが目的なのですが、時間的にはかなり余裕がありますので、途中色々寄り道しながら行きます。

 

まずは大分県の西部にあって、北と西は福岡県、南は熊本県と接している山間の街、日田市を目指しました。ここは「進撃の巨人」の作者である漫画家、諌山創さんの故郷であり、進撃の巨人ミュージアムなどがあります。
そしてそこまでの経路は、北九州の小倉北区・小倉南区を流れる紫川沿いの道としました。全くメジャーな道ではありませんが、これもわたしの好きだった漫画「まんだら屋の良太」にちなむものです。
この漫画はお下劣な描写やエロ満載ですので、ご婦人方には全くお勧めできるものではないのですが、昭和感満載のストーリーや、合間合間でのぞかせる文学青年だったと思われる作者の人生観みたいなものがとても好きだったのです。
「だった」と言いながらコミック53巻全巻揃えていましたし、断捨離で処分した後もやはり読み返したくなって、Kindle版で全巻買い直しています。
作者の畑中純さんは既に亡くなっていますが、小倉の出身であり、作品の舞台である「九鬼谷温泉」という架空の温泉郷が、恐らく今でいう小倉南区あたりの設定なのです。
この九鬼谷温泉から小倉の市街に流れ込んでいる川のモデルがおそらく紫川で、それに沿って走る秋月街道はヒロインの名前「秋川月子」の発想の基になったと私は勝手に考えていて、この周辺の風景を見てみたいとかねてより思っていたのです。

 

宿泊していたのは北九州市門司区ですから、そこから南西に進んで小倉南区の徳力というあたりで紫川沿いの道に出ました。そこから川沿いに南下し鱒淵ダムあたりまでは、私が漫画から連想する、渓流沿いをどんどん山深く分け入って行く道のイメージそのままでした。そこからは香春町、添田町、東峰村という失礼ながら名前も知らなかったような街を抜けて、途中見事なコスモス畑に立ち寄ったりしながら日田市にたどり着きました。

 

進撃の巨人には周囲を高い壁で囲まれた都市が出てくるのですが、周囲を山で囲まれた盆地である日田市で生まれ育った諌山さんは、その山々から何ともいえない圧迫感・閉塞感を感じていて、それが壁に囲まれた都市という発想になったそうなのです。
ところが実際に日田市に着いてみると、確かに周囲を山で囲まれてはいますが、思ったより広大な盆地であり、そんな閉塞感を感じるような狭苦しさはありません。
意外に思いながら、ミュージアムや主人公の像などがある、日田市大山という作者の故郷にまで行ってみると、なるほどそこは日田市の盆地の中でも一段と奥まった、かなり閉塞感のある一画で、諌山さんの感じた思いがここでなら納得できる気がしました。
ミュージアムや大山ダムという大きなダムの堤体を壁に見立ててその前に主人公たちの像を設置したエリアには、日本人だけでなく外国人のファンらしき人たちが聖地巡礼に多数訪れていました。日田市は、街あげて進撃の巨人推しで、ミュージアムは写真撮影も完全自由です。
そして後になって息子から聞いたのですが、進撃の巨人のARアプリをインストールしていれば、このダムの堤体の上から超大型巨人が表れる場面をARで見ることが出来たんだそうで、それならこの主人公たちの驚愕の表情の意味も分かります。見たかったなあ。

 

 

日田からはすぐ近くなのですが、熊本県の杖立温泉、鍋ケ滝に立ち寄り、それでも熊本市まで行くには時間が余りそうでしたので、更に南下してまた大分県の原尻の滝まで行ってみることにしました。
杖立温泉は上で書いた九鬼谷温泉のモデルとなったのでは?と言われている温泉で、確かに漫画に出てくる温泉の雰囲気がありましたし、鍋ケ滝は滝裏まで入れることで有名らしいのですが、私は行くまで知りませんでした。
原尻の滝は有名ですから説明の必要もないと思いますが、ここも一見の価値のある滝だと思います。

 

 

そして原尻の滝から阿蘇を経由して熊本市に向かおうとしている途中、「岡城跡」という看板を見つけ、またまた寄ってみる事にしました。
私に知識がなかっただけの話ですが、想像以上に凄いお城跡で、あの滝廉太郎の「荒城の月」の舞台となった城でもありました。
荒城の月の歌詞の通り、一度は荒れ果て忘れられた城でしたから、修復された今もほぼ石垣しか残っていないのですが、ここでもARが活躍していて、大手門や各櫓、本丸、二の丸、三の丸など復元した姿を見ることが出来ます。進撃の巨人ARは見損ねましたのでここではしっかり活用して楽しみました。

 

 

ちょっと寄り道しすぎましたので、ここからは阿蘇を経由して熊本市に急ぎました。
途中南阿蘇の日帰り温泉施設で汗を流し、熊本市の手前、肥後大津市の道の駅で車中泊です。ここには車中泊の御同輩も多く、幹線道路沿いでややうるさかったものの、夜9時から朝まで結構熟睡しました。

 

 

 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ