シニアライダーの日常・R1200Rと共に

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お正月はいつまで?

 

これを書いているのは1月15日で、私の生まれ育った四国では、今日までが「松の内」で「正月」です。
ここ千葉県を含む関東では7日までを松の内とするところが殆どのようですから、四国在住の小学校・中学校の同級生たちに確認してみたのですが、やはり四国地方は15日という認識のようです。
丁度いい区切りの日でしたので、気になったついでに、松の内や正月の定義について少し調べてみることにしました。

 

正月は昔の暦では1月全体のことを指したのですが、現在ではお正月を三が日だけに限定する場合もあり、松の内とする場合もありで、中には1月20日(骨正月:正月の祝いに用意した塩鰤などの骨と大根などで粕汁にして20日に食べたところから、主に西日本で正月20日を指す言い方で、二十日正月とも呼ばれます。)までを正月としているところもあるようです。しかし三が日や骨正月は少数派で、短縮された松の内である1月7日、または15日までがお正月、という認識が多いようです。

 

松の内とは、家の門に門松を飾る期間から来た言葉で、江戸時代の初めには全国的に松の内は1月15日、鏡開きは1月20日と決まっていたのですが、三代将軍徳川家光が旧暦で4月20日に亡くなり、20日が忌日となったために鏡開きが1月11日に変わり、それに伴って関東を中心に松の内は1月7日までと変更されました。それが当時の京や大坂まで広まらなかったため、関西では以前と同じように松の内は1月15日のままで残ったのだそうです。


幕府による正月短縮策ですから関東地方を中心に広まった訳ですが、正月は1年で最大のイベントですから簡単に短縮もできず、関西地方には上記の「二十日正月:骨正月」や1月15日の「小正月」までを正月とする風習が残った、というのがこの説です。「小正月」は、正月も働いていた主婦をねぎらう「女(おんな)正月」とも呼び、男性が女性の代わりに料理などの家事を行う地域もあるそうです。

 

幼稚園からの同級生が調べてくれた都道府県別のデータによれば、九州・中国地方は概ね1月7日、四国・近畿が15日、中部・関東・東北・北海道が1月7日となっていて、必ずしも江戸から遠いところに15日の風習が残っている訳では無いのが面白いです。

 

まあ忙しい現代において、年が明けてから2週間以上も正月気分でいられる訳はなく、会社の正月休みが明けたら正月気分は一掃してフル稼働、というのが普通でしょうから、松の内どころか、三が日だけが正月というのが一番現代人の気分には近いのかも知れないですね。

 

また、正月は松の内の期間だと書きましたが、松の内とは、正確には正月事始めから神様がお帰りになるまでの期間を指しますので、正月より前から始まり、完全一致する訳ではありません。
正月事始めは12月13日、文字通り正月を迎える準備を始める日で、煤払いをして、以前はこの日に門松や雑煮を炊くための薪など、正月に必要な木を山へ取りに行ったのだそうです。
門松やしめ飾りなどのお正月飾りは、正月事始め以降なら、基本的にはいつ飾っても問題なく、近年では12月25日のクリスマスが終わった26日以降に飾り始めるのが一般的ですが、「二重苦」につながる29日や、葬儀と同じ「一夜飾り」となってしまう31日の大晦日は避けた方が良いそうです。
門松やしめ飾りは、松の内は飾ったままですが、鏡餅は、鏡開きの日である1月11日まで飾るのが一般的。松の内を過ぎて片付けたお正月飾りは、基本的には神社に奉納して処分してもらいます。神社や地域によっては、1月15日の小正月に「どんどん焼き」や「どんど焼き」と呼ばれる火祭りを行っていますので、そこでお焚き上げをしてもらうのが、お正月飾りの正しい処分方法なのだそうです。

 

松の内や正月、正月事始めなど言葉だけは知っていても意味や内容を知らなかったことが多く興味深かったですが、上に書いたのは諸説ある中の有力な一説ということで、正月事始めについても12月13日ではなく12月8日とする説もあり、日付等についてはあくまでも参考と考えた方が良さそうです。

 

 

 

 

 

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