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「枕草子」を現代語訳で読んでみました。

 

周防柳と冲方丁という二人の作家の平安時代を描く小説を続けて読んだことで、登場人物である紀貫之、紫式部、清少納言の作品にも興味が湧き、若い頃からすれば何度目かのチャレンジですが、もう一度読んでみることにしました。

 

選んだのは、紀貫之の「土佐日記」、紫式部の「源氏物語」、清少納言の「枕草子」という定番どころで、何度目かのチャレンジと書いた通り、若い頃から何度かは読んだり読もうと努力したりした作品ばかりです。
源氏物語と枕草子は、田辺聖子の「新源氏物語」と田中重太郎訳注「現代語訳対照枕草子」という文庫をかなり前から持っているのですが、枕草子の方は現代語訳で読んでも文体がとても硬く、何度も跳ね返されて挫折したままです。田辺聖子版源氏物語の方はそれに懲りて田辺聖子の小説としての源氏物語から入って見ようと考え、一度は通読したのですが殆ど記憶に残っていません。

 

 

 

 

 

紀貫之の土佐日記は他の二作と同じく学校の授業で習いはしましたがその後触ったことも無く、今回初めてのチャレンジとなります。
若い頃のように背伸びして教養の一環として、などと言う気持ちはありませんから、何なら漫画でも良い位なのですが、色々Amazonで探していて、角川ソフィア文庫が出しているビギナーズ・クラシックスというシリーズにたどり着きました。
角川ソフィア文庫というのは、元々の角川文庫がジャンルを帯の色で分類していて、その中で日本の古典文学作品やその研究書を対象としていた黄帯・白帯をまとめたものだそうです。今持っている枕草子と同じくどれも現代語対訳版なのですが、現代語が格段に読みやすく、これなら読み進められそうです。

 

ということでまずは直近に読んだ「はなとゆめ」の主人公である清少納言の枕草子から始めることにしました。
文庫で持っている枕草子は上下2巻、計1,000ページにもなろうかという大作(原文と現代文が併記されているので)なのですが、今回Kindle版で購入した枕草子は、同じ現代語対訳なのにその半分くらいの分量に収まっている感じです。意訳して短く読みやすくしているのと、半分位の章はカットしてあります。

 

 

枕草子の中でも記憶に残っていたのは第一段の「春は曙、、」という本当にさわりの部分だけだったのですが、今回ダイジェスト版とは言え枕草子を通読してみて、「はなとゆめ」に出て来るエピソードの多くがここからの着想であったことも良くわかりました。
また、現代語訳で読むと意味だけは分かるのですが、当時の服装・習慣・風俗がわかっていないと通じないことも多く、また原文にある格調高さも感じることはできません。
訳詞を頭に入れてから洋楽を聞くのと同じように、現代語訳を手元に見ながらAudibleなどで原文朗読を聞けたら一番感じは出るかもしれません。特に春は曙の段などは古文の授業で音読させられましたが、本当に名調子だと思います。

 

 

 

 

 

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