今評判の映画「国宝」を観て来ました。
先日サザンオールスターズのライブビューイングを観に行った、千葉ニュータウンのイオンシネマです。その時にもこの映画の予告が掲示されていて、妻はずっと観たいと言っていたのです。
とても評判が良いらしく、カンヌ国際映画祭では監督週間部門に選出されて現地公演されたのですが、上映後には、約6分間のスタンディングオベーションが起こり、大きな話題となったと報じられていました。監督週間部門は、新進気鋭の監督や実験的な作品に光を当てることが目的で、芸術性や社会性、個性の強い作品が多く選ばれ、ジャンルや国籍にとらわれない多様性が魅力とされているのだそうです。
「国宝」は、歌舞伎の世界を舞台に、終生のライバルとなる二人の若者の姿を描いた作品で、吉沢亮と横浜流星のW主演ですが、私の印象としては吉沢亮主演、共演横浜流星でした。
吉沢亮は、「キングダム」の実写版で、主人公の信を演じる山﨑賢人に対して、嬴政役として共演していました。吉沢亮の演技をちゃんと見たのはこの時が最初だったと思いますが、山﨑賢人よりも彼の方が印象深くて、いい役者だなあと思ったのを憶えています。また横浜流星は現在放送中の「べらぼう」の主演であり、私たち夫婦が久々に嵌った大河ドラマの主人公として、とても気に入っている役者です。
コミック・アニメを原作とする実写版はとかく演技が過剰でコミカルになりがちで、キングダムでの吉沢亮の演技にもその傾向はあったのですが、この映画では登場人物の心理描写が繊細で、言葉少ないやり取りの中にも、内面の葛藤や迷いが丁寧に描かれていて、吉沢亮も横浜流星もそれを見事に演じていたと思います。渡辺謙や寺島しのぶなどの大物が脇を固めていることも大きいですが、登場人物の表情や仕草、ちょっとした間にもそれぞれの人生や関係性がにじみ出ていました。
原作は吉田修一という人の同名小説で、監督は李相日です。吉沢亮と横浜流星は、1年半にも及ぶ歌舞伎の稽古を経て本作に挑んだそうですが、原作者の吉田修一も本作の歌舞伎指導を務めた中村鴈治郎の元に3年間にわたり黒子として入って経験を積んだとのことです。
とにかく吉沢亮、横浜流星二人の女形は見事なまでに美しく、二人藤娘や二人道成寺などの場面では見とれてしまう程でしたから、それを見るだけでも価値のある映画だと思います。私たちは3時間という長い上映時間を忘れる程観入っていましたので、中だるみも全く感じませんでした。
歌舞伎の様式美、色彩の美しさ、主演二人の美しさは、言葉抜きで外国人にも受けると思いますし、日本でも私たちのような歌舞伎好きの高齢者のみならず、歌舞伎に縁のなかった若者層まで引き付けて大ヒットしているようです。
下の写真では閑散として見えるのですが、平日13時からの上映にしては異例なほど客が入っていて、やはりヒットしているんだなという事を感じました。
10時過ぎに自宅を出て、妻のリクエストでBookOffに寄ってから、昼食はイオンのショッピングモールにある牛タン屋、映画の後はモール内のRightOnでジーンズを、無印良品でチノパンを買って、夕食もやはりモール内にあった自然食の店と、ほぼ終日イオンの中で過ごした一日となりました。
ジーンズはEDWINのごく普通のもので12,100円、同じく無印で買ったチノパンは3,990円、最近若者のジーンズ離れが言われていますがこの価格差を見ると無理ないかなとは思いますね。