シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

マンション管理組合の仕事

 

昨年からマンション管理組合の理事長を仰せつかっていたのですが、今月8月の住民総会で1年間の任期満了となりました。
我がマンションの管理組合は住民の輪番制理事を引き受ける決まりとなっていて、その理事の互選で理事長が決まります。任期中は理事長印・銀行印は所持しますが、通帳はマンション管理を委託している管理会社が持っていますし、実務もすべてこの会社がやりますので、時折世間を騒がせる、マンション管理組合理事長による管理費・修繕準備金等の巨額着服、といった事件は起こりようがありません。それにウチのような小規模マンションの保有預金はそう巨額になりようもないのが実態です。

 

では理事長は何をするのかと言えば、日々発生する細々とした施設整備や修繕に対する経費支払いの伝票に押印すること、管理会社から毎月送られてくる損益計算書、貸借対照表などのレポートに目を通すこと、隔月開催の理事会に出席して管理会社と各種案件についての協議をすること位です。
そして1年が過ぎ、定時住民総会で議長を務めるのが理事長としての最後の仕事となりました。その総会も、実際に出席する住民は理事たち役員を含めても1/5に過ぎず、事前に欠席届と共に提出された委任状によって全議案に対する賛成票は既に過半数を大きく超えていましたから、全て可決することが予め決まっている「シャンシャン総会」のはずでした。「シャンシャン総会」とは元来企業の株主総会で使われる言葉で、「シャンシャン」は手締めの音です。質疑応答や議論などもなく短時間で終了する、形式的な株主総会を揶揄して言う言葉です。

 

ところが今年の住民総会がシャンシャンと終わらなかったのは、マンションの管理運営を委託している管理会社との業務委託費の改定についての議案のためで、複数の出席者から金額に納得いかないとの異議が申し立てられて紛糾したからなのです。
この件については、当然理事会にも事前に何度も打診があり、諸物価高騰、中でも人件費の高騰と人手不足への対応から業務委託費を上げざるを得ないとの説明を受け、理事会としてはやむなしと判断して今回の議案上程に至っています。
交渉の過程で、提案に不服な場合は最悪管理会社を変える等の手段もあるが、正直そこまで踏み込むのは現実的でなく、むしろ業界大手のこの会社を信頼して協調路線を取る方が得策だと判断したものでした。
ただ我がマンションの理事会は、世間一般と同じく住民の持ち回りによる素人の集まりに過ぎず、大会社である管理会社との交渉がほぼ彼らの言いなりとなっていたことも事実で、他社との相見積りは取ったのか?とか、金額の妥当性をどう検証したのか、とか詰められると、何もやっていませんと答えざるを得ません。
勿論質問者も我々理事を責めている訳ではなく、管理会社に不信をぶつけているのですが、当面の交渉相手だった我々としては居心地悪い事この上なかったです。

 

しかしいくら強硬な反対意見だったとしても、可決は既に決まっているのですから、そのまま採決して終わらせても良かったのですが、それでは住民同士のしこりも残ります。そこで、反対意見は反対意見として議事としてきちんと残すこと、この金額提示に至った根拠を項目ごとにもっと細分化して再度理事会に報告すること、そして納得が得られない場合は臨時総会を再度招集することも視野に入れる、という事を確約し、議案としては成立させることに納得してもらいました。

 

当初30分程度の予定が1時間半にまで延び、かなり白熱した総会となりましたが、何とかすべての議事を終え、ここで私の理事長としての仕事は終わりのはずでした。
輪番制である我がマンションの理事は2年任期で、2年目となる理事の中から理事長が選ばれるのですが、昨年は2年目を迎える理事の方たちに理事長を受けられない理由がそれぞれあって、1年目ではあるものの、新築入居時からの古参住民でしかも年寄りの私に白羽の矢が当たったのです。そして今年も2年目を迎える理事の中で理事長選びがまた難航し(今回の総会を見ていると誰もやりたくないでしょうが、、)、結局私がもう1年理事長をやることになってしまいました。

 

私が愛読しているブログで、お子さんの学校の役員選出の際、お互いが顔色を窺いながら押し黙った雰囲気になるのが耐えられなくて自ら立候補してしまう、という話があったのですが、この時も全く同じ状況で、私が2年目も引き受ける義理はなかったのですが、思わず「なら私やりましょうか?」と言ってしまいました。
今年の総会で揉めた案件は今後の大きな課題として残っていますので、正に自分から火中の栗を拾いに行ったようなものなのですが、言ってしまったものは仕方ありません。もう1年頑張ることにします。

 

 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ