先日、3ヶ月毎に経過観察で来るように言われていた歯医者さんに行って来ました。若い頃はこの経過観察の指導を守ったことはなく、歯が痛くなり始めて慌てて駆け込むことが殆どでしたが、昨年初めに虫歯治療をして、3か月後に来なさいと言われていたのを放置していたら秋頃別の歯が痛み始め、結局またその歯の治療も必要になってしまいました。
それに懲りて今後は真面目に通おうと思うようになったのですが、元々歯には割と自信があり、今でも完全に失われた歯は一本だけですから、それを過信していた面はあります。成人28本(親知らず4本を除く)の歯の内で残っている歯、残存歯(ざんぞんし)は、60代で24本、70代では15本だそうですから、優秀な部類だとは思います。
しかしまだ乳歯から永久歯に生え変わっていない幼い頃にはとても虫歯が多く、よく街の歯医者さんに通っていました。田舎の事ですから我が家からその歯医者さんのある街までは遠く、バスで通うのですが、子供運賃は確か5円だった記憶があります。
妻は歯が弱く、常に歯医者さんのお世話になっていますので、私の歯の事はとてもうらやんでいます。女性の場合は出産時にカルシウムが不足することが多いようで、それは申し訳ないと思うのですが、私は小さい時から牛乳を日常的に飲んで育っており、比較的歯が丈夫なのはその影響も大きいと思います。
先程書いた通り、乳歯の頃には虫歯だらけだった私の事を心配した祖母が考えてくれたのだと思うのですが、田舎暮らしで牛乳配達の制度などないところでしたので、隣の農家の乳牛から毎日ビール瓶1本の牛乳を分けて貰っていました。毎朝空き瓶を持って行き、前日の瓶に詰めて貰った牛乳を持って帰ると、祖母が鍋でその牛乳を沸かしてくれます。牛乳を沸かすと表面に薄い皮膜ができますが、豆乳から作られる「ゆば」と同じ原理で、最初にできる膜には多くの脂肪が含まれ、たんぱく質も豊富、後になるほど脂肪が少なくたんぱく質の多いものになるのだそうです。口当たりが悪いからと捨ててしまったり、消化が悪いのではと心配して食べない人もいるのだそうですが、私はこれを箸ですくって食べるのが好きでした。まあ殆ど無味無臭だったのですが、豊富に栄養が含まれていますし、外国ではこれから作られるチーズもあるのだそうです。
そして妻が言う「出産すると歯を失いやすくなる」という事についてですが、ある歯医者さんがこんな見解を記していましたので引用します。
これは子供にカルシウムを奪われて歯がボロボロになって歯を失ったわけではありません。口の中で出来上がっている歯からカルシウムが溶けて子供の栄養になることは絶対に無いのです。では、何故そうなるのでしょう?
原因として考えられるのは、
①つわりによって歯磨きがおろそかになる
②酸性のものを欲して、食べることにより口の中が酸性になる
③ホルモンの分泌量の増加により特定の細菌が口の中に増えて妊娠性歯肉炎になる(妊婦さんの半数以上がなると言われている)
④妊娠、授乳中に歯科医院にかかるのが難しかったり、歯科治療が出来なかったりと思い込み、治療しなければいけなかったり、治療途中の歯が放置される
⑤出産直後は授乳のために、なかなか寝られなかったりして、歯磨きがいつもの通り出きずおろそかになる
⑥優先順位が子供が1番で、自分の事が後回しになってしまう決して、子供にカルシウムを取られて歯がボロボロになるわけではありません。 これらの事が色々重なって、歯が悪くなることが多いんですね。 なので、妊娠が分かったら早めにご相談ください。 安定期(妊娠5~8ヶ月)であれば心配することなく治療ができますので。
ということで、他の歯科医の皆さんの見解もほぼ同様でした。まあ早期治療を促す歯科医さんとしての思惑が入ってないとは言えませんが、これが正しい見解なんでしょうね。妻は自分の歯が弱っているのを自覚していますので、朝昼晩私などの数倍熱心に歯磨きをしているのですが、とすればやはり先天的に歯が弱いという事なんでしょうか。何だか申し訳ない気がしてきました。