日本最初の空飛ぶバイクが納車されたということがニュースになっていました。いよいよそんな時代になって来たんですね。
スターウォーズに出てきた空飛ぶバイクや、天空の城ラピュタのフラップター(立ち乗り式のハチみたいなヤツ)の世界ですが、実機は大型の有人ドローンと言った方がわかりやすいビジュアルです。
私は高所恐怖症なのですが、この空中バイクの巡行高度は3m程らしいのでその点は大丈夫です。100km/hで40分間飛べるそうで、この高さを100km/hで運転するのはとても爽快でしょうね。現時点では公道は走れず、私有地やレース場のみの利用に限られますから、ナンバーは無く、したがって運転免許も不要です。
運転トレーニングや保険込みで何と7770万円!ですが、初号機のオーナーになったベンチャーの社長さんにしてみれば、自社アピール料と考えれば安い物でしょう。フェラーリやランボルギーニ、ベントレーなどを複数台所有しているベンチャーの社長は珍しくもないですからニュースバリューもありませんが、実はこの空飛ぶバイク1台より高額を支払っている訳です。
バイクではありませんが、国交省航空局が昨年「空飛ぶクルマ」についてまとめた資料によると、空飛ぶクルマとは、「電動」「自動(操縦)」「垂直離着陸」が一つのイメージなのだそうです。ただし必ずしも「電動」「自動」「垂直離着陸」だけに限定されず、内燃機関とのハイブリッドや有人操縦、水平離着陸のものも開発されているとされていました。
今回の空飛ぶバイクはエンジンとモーターのハイブリッドで、有人操縦ですから、国交省の定義には当てはまらないのですが、将来的に私有地以外を飛べるようになる可能性はどれくらいあるのでしょうか?
しかし今回の空飛ぶバイクのスペックのまま、公道の地表3mを100km/hでカッ飛んでいくことを想像すると、結構恐怖でもあります。背の高いトラックとなら正面衝突ということもあり得ますし、それこそヘルメットのシールドに激突してくる虫と同じようなことになってしまいます。(グロい表現ですが、、)
国交省の資料でも、機体や技術の開発に加えて、多数機の運航管理・衝突回避の為の離着陸場所・空域・電波の調整・整備や機上システムによる高度な操縦支援(自動飛行)、地上からの遠隔操縦の実現といった制度・体制の整備が必須とされており、こちらのほうが既存交通機関との利害調整という面ではなかなかの難問だと思います。国交省の管轄分野は既得権益まみれのような印象もありますし、、。
はるか昔21世紀が夢の時代と思われていた頃、手塚治虫さん等の漫画では空を自由に行きかう交通機関が描かれていましたが、それに一歩ずつ近付いていることは感じます。