9日目の記事は当て逃げ事故の顛末を書くだけで長文となってしまいましたので、稚内のオートバックスで無事(?)ウインカー修理が終わってからの事を本編として書きます。
まだ事故のことを何も知らない時点でのんきに撮ったエサヌカ線での写真が、この日の最初の写真でした。後ろから撮っていますから前の傷には全く気付いておらず、このあと前に回って愕然とする訳です。
稚内市のオートバックスで修理が終わったのが11時過ぎでしたから、まずは稚内市内で定番の「稚内港北防波堤ドーム」に行くことにしました。バイクツーリングで一度来た時にも感じたのですが、単なる防波堤にしては装飾性が高い作りだと思います。おかげで今観光資産になっている訳ですが、当時はそれが目的ではなかったでしょうし、どういう意図だったんでしょう。
その後は前回行けなかった、山上の稚内公園に行ってみることにしました。中腹の公園には桜が咲きそろっていて、近所の方でしょうか老婦人が一人ベンチに腰掛けて満開の桜をずっと見上げていました。北海道の、それも最北の稚内の人にとっては長かった冬の終わりを実感する花なんでしょうね。
これで日本最北の桜も見ることが出来ました。私の桜旅も順調に進んでいます。
山上の稚内公園には紅テングタケのような「開基百年記念塔・北方記念館」がそびえています。本当に紅テングタケに似ているのは京都タワーですが、こちらもなかなかです。海抜170mの山上に80mの塔なのですが、展望台は少し低い70mの位置にありますから240mの高さからの眺望という事になります。
写真ではわかりにくいですが、利尻富士も割とはっきり見ることが出来ました。
利尻富士といえば、当初今回の旅では利尻島にも渡りたいと考えていて、ハイエースは稚内に置き、現地でレンタルバイクを借りて、日帰りで回って来ようと思っていたのです。ところが思わぬアクシデントでほぼ半日がつぶれてしまい、更に当日の稚内はとても寒くて、利尻島もバイクなら冬装備が必要な感じでしたから、今回は諦めました。学生時代友人と二人で彼の実家のオンボロ(失礼!)カローラで北海道一周した時、礼文島には渡ったのですが利尻島には行ったことが無いのです。
自宅から出発する時に、ヘルメットとグローブだけは積んで行こうと思いながら、それもすっかり忘れていましたし、また次北海道に来るための動機づけとして残しておきます。
その次は稚内の西側の岬、ノシャップ岬です。宗谷岬に最北の座は譲っていますし、何かアピールポイントがあるかといえばそうでもないのですが、何だか行っておかないといけないような気がする場所です。
その次はこれも大定番、宗谷岬です。最北の碑の前では記念写真撮影の行列が出来ていましたので、遠くから望遠で撮影だけしてすぐ食堂に遅い昼食を食べに行きました。
ホタテラーメンを頼んだのですが、まあホタテの存在だけで充分満足度は高いですし、寒いところのラーメンらしく、油で被膜された冷めにくいスープでした。
その後は、バイクでは行く勇気がなかった「白い道」を目指しました。宗谷丘陵にある、ホタテの貝殻を砕いたものを敷き詰めた真っ白い道なのですが、私の力量では重量級オンロードバイクを操って走れる気がしなかったのです。
ところが途中まで行って通行止めとわかり、仕方ありませんので、牧草地に出入りする農道らしき道にホタテを白く敷き詰めている短い道がありましたので、そこで記念撮影してきました。このあたりでは、キタキツネやエゾシカが余り人を恐れることなく姿を見せ、写真も簡単に撮ることが出来ました。
その夜は、浜頓別の道の駅の方が居心地は良さそうだったのですが、どうしてもそこでもう一泊する気になれず、隣の猿払の道の駅で車中泊することにしました。猿払の道の駅では、ホタテめしという弁当を売っていましたので、迷わず晩飯に決定です。
その夜は前夜に続いてとても雨風が強かったですから、安眠という点では浜頓別の方が数段上でした。猿払は海岸近くの高台にありますので風が凄かったです。