何年か前から家計簿としてマネーフォワードというソフトを使っています。家内ではなく私が。
1995年、Windows95が出現して一気にオフィスのデジタル化が進み、一人1台のPCが当たり前となると、資料作りもExcelやPowerPointを使って自分でやるようになってきました。
結婚した時からウチの家計は家内の担当なので、彼女の家計簿というのは当然あったわけですが、その頃にはPCの習熟の為という理由をつけて自宅にもPCを購入しており、何か役に立つものを作ってみたくなって、覚えたてのExcelの関数を使い手製の家計簿を作り始めたのが電子化のスタートです。
多少経理の知識はありましたから、借方貸方の仕訳ができるようにして、現預金管理、収入・支出先の管理までして、とどんどん凝ったものを考えていくと、ユーザーである家内からは、使いにくい!とバッサリ切られました。
そもそも彼女は書籍についても断然紙派の完全なアナログ人間なので、我が家の家計簿電子化計画はその時点で一時中断でした。
日々こんなに楽しくやっていたわけではなく、こんな感じかも知れません。
(しかし「いらすとや」って何でもあってホントに便利ですね。
他のイラストレーターの仕事を奪ってしまった、等の批判もあるようですが、、。)
そしてその後世の中に電子版の家計簿が出始めた頃から、やはり家内ではなく私がそれに興味を持ち、幾つか購入して使ってもらいました。当時は利用者は家内、指導者(?)が私です。電子版家計簿ソフトもどんどん進化して使いやすくなっていて、その中で一番長く使ったのは「家計簿マム」というシリーズでした。私の手製の家計簿からすると雲泥の差の使いやすさなんですが、家内はやはり違和感があるようで、徐々に使用頻度が下がり、結局使わなくなっていました。
元々家計は家内に任せるというのが結婚当初からの取り決めでした。
彼女は私以上に文系脳で、数字を見ると頭が痛くなると冗談で言うくらいですから、本当は家計を預かるのは苦手だったと思うのですが、一旦仕事を辞めて家庭に入る以上は家計は自分の責任でやりたいとのことでしたし、私もそれに異存はありませんでした。出産のタイミングで家庭に入ったわけですが、これは私のわがままで、自分が幼少期「鍵っ子」だったので、自分の子供達にはそういう思いをさせたくないと考えていて、子供たちが小学校2年生(何か理由があって2年生までとしたのですがその理由を忘れました)までは子供を家で迎えるようにして欲しいと頼み、彼女も了解してくれたのです。
今から考えると、私が育ったころとは社会も環境も違い、すでに女性が家庭に入るという事が当たり前ではなかったですし、家内にも仕事を続けたいという気はあったと思うのですが、その点については反省もし感謝もしています。彼女は子育て後、全く違う道を見つけ、その方面で今も頑張っていますので内心ほっとしています。
それが再度家計簿電子化となったのは、その家計を預かる役割が近年家内から私に移ったことによります。家内はまだ現役、私は(セミ)リタイアという状況となり、どっちに時間があるかと言えば当然私なわけで、ならば私が家計管理をしようか?となった訳です。
元々経理をかじっていたし、新し物好きでもありますので早速最近の電子家計簿を物色し、使い始めたのが「マネーフォワード」というソフトです。無料版から始めたのですが、管理口座が増やせるとか色々な利点を提示されて有料版に乗り換えました。そのあたりの誘導プロセスは流石良くできています。
最初に興味を持ったきっかけは、レシートをスマホ撮影すればそのままデータとして取り込んでくれること。これが魅力でしたが、読み取り精度はさほど高くなく、手入力のほうが多くなったのが現実でした。
またこの後記事にするつもりですが、当時から退職後は青色申告をやろうと考えていまして、そのためには複式簿記での記帳が必要となります。自力でそれをやるのは難しいですが、マネーフォワードには、「マネーフォワードクラウド」という確定申告用のソフトもあって、そちらとの連動も魅力でした。
家計簿ソフトを使ってみてわかったことは、何より計画性のなさです。月次予算というものを1年分設定して新年スタートしても、予算通りにいったためしがありません。予算と実績の乖離をどうなくしていくか?というところまでは踏み込めず、記録することで満足してしまっている私(自分が使いたいという事が優先してしまう)より、数値を超えた感性で長年我が家の家計が破綻しないように支えてきた家内のほうが、結果的には家計責任者としては適任だった、という事になりそうです。