シニアライダーの日常・R1200Rと共に

シニアライダーの日常と記憶、愛車R1200Rと行くツーリングの記録と四方山話。

モンブランの万年筆、デュポンのライター:見栄っ張りだった若い頃

 

若い頃、仕事の関係で韓国に4年間駐在していたことは何度か当ブログでも紹介しましたが、色々な外国製品に高率な関税が課せられていた当時は、海外旅行の楽しみの一つに免税店での買い物があり、私も出国、帰国の際は空港の免税店で色々買い込みました。
しかし大半は周りの知人・友人からの頼まれもので、マルボロやケントなどのタバコ(洋モクって言ってました)や洋酒が多かったです。洋酒の定番はジョニーウォーカーの黒ラベル、ジョニ黒と呼んでましたが、赤ラベルより希少で高かったのです。またちょっと高いものではシーバスリーガルやグレンフェディック、バランタイン等ですかね。スコッチは頼まれものが殆どで自分では飲みませんから、詳しくはありません。

 

ブレンデッドスコッチウイスキー バランタイン 12年 700ml

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  • 発売日: 2017/05/30
  • メディア: 食品&飲料
 

 


あとは万年筆(モンブランやペリカン、シェーファー等が人気)、ライター(ダンヒルやデュポン、カルティエ)、腕時計(ロレックス、オメガ等)も免税店での人気商品でした。現在とは人気ブランドも随分変わっていそうですし、免税店の存在感自体もぐっと下がってしまいました。

 

私が買ったもので記憶に残っているのは、モンブランのマイスターシュテックという太身の万年筆とデュポンの漆塗りのライターです。ネットで探してみると、モンブランのマイスターシュテックは今も定番で売られています。デュポンもライターを作り続けていて、当時と比べて点数は少なくなり同型のものはありませんでしたが、後継と思われるモデルがラインアップされていました。

  

 

どちらも当時免税でも4~5万円はしたはずで、初任給が10万円ちょっとでしたから、身の程知らずの高い買い物でした。モンブランの万年筆は、小説家がよく持っている太い万年筆に憧れて買ったものですが、万年筆は当時ボールペンの普及に押されてどんどん数が減っている時期で、私も買ってはみたものの出番は少なく、いつの間にか失くしてしまいました。ライターは、使い捨てライターがまだ普及していない頃で、お気に入りのライターを持っている人は多かったです。一番人気はダンヒルとジッポーでしたが、私はちょっと大振りでエンジ色の漆がきれいなデュポンを買いました。デュポンではラッカータイプと言っていました。ライターも万年筆と同じで使い捨てライターの出番が多くなり、また普段使いにはジッポーを長く使っていたこともあり、何回かの引越しに紛れてこれも失くしてしまいました。もったいない話です。

 

見栄っ張り、物質主義と言われればその通りですが、当時はそれが働く原動力だったことも事実ですし、私だけではなく、今は中国人の爆買いを嗤う日本人の多くも当時は同じだったと思います。また農家を差別するつもりは毛頭ありませんが、欧米式のマナーをわきまえない日本人の観光客が、農協ツアーと呼ばれて欧米で顰蹙を買っていて、筒井康隆は「農協月へ行く」という強烈な風刺小説?も書いています。
またその後のバブル期にはパリのシャネルやルイビュトンの本店に日本人の若い女性が大挙して押し寄せて、パリっ子が眉を顰めているということも話題になったものです。

 

社会の状況で言うと、公害も酷かったですし、都市部の河川の汚染の多くは生活ゴミによるもので、バケツで生ごみを持ってきて川に投げ捨てるという人も後を絶ちませんでした。他国の現状を嗤える話ではないです。ですから、日本人はそもそも民度が高く公共心があるというのは幻想だと今でも思いますし、現にバイクで交通量の少ない峠道を通ると、産廃か?と思うほどの大量のゴミが捨てられており、暗然とします。

 

今の日本社会が、規律や清潔さで世界から称賛されているのは、生活のレベルが上がって、衣食足りて礼節を知る、という状態になったことと、教育の力が大きいと思います。近頃の若い者は、というのは我々大人の決まり文句ですが、少なくとも太平洋戦争後ここまでの間は、大人ではなく若者の民度のほうが高まり続けていると思います。
いい例が運転マナーで、どうしたの?というような運転マナーの運転手は概して中高年。いかにヤンキーっぽく見えても、若者の方がマナーは良く、スマートです。自省を込めて言うと、バイクでも無茶して突っ込んでいくライダーは中高年の方が多いのでは?
また経済成長によって国も裕福になり、社会インフラが整ってゴミの回収、上下水道の整備等がきちんとされるようになったことも大きいですね。

 

見栄っ張りな私の若い頃の話から始まり、イケイケで元気だったけれど、今の日本人からしたら眉を顰めることも多かった昔の日本の話でした。

 

 

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