シニアライダーの日常・R1200Rと共に

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「ヤンキーインターン」という活動について

 

昨日、テレビ東京の「ガイアの夜明け」という番組で、標題の「ヤンキーインターン」という取り組みを紹介していました。

 

  

テレビ東京は日経新聞の系列だけあって、この他にも「WBS(ワールドビジネスサテライト)」「カンブリア宮殿」等、ビジネス系の番組を多く持っていて、どれも中々面白いです。

 

で、この「ヤンキーインターン」ですが、文字通り世間から「ヤンキー」と呼ばれるような若者たちに「インターン」という就業体験の場を与え、それまでの彼らには選択肢としてなかった大企業や優良企業への就職のチャンスを持ってもらう、というものです。

 

母体の「HASSYADAI(ハッシャダイ)」という組織の代表である勝山さんは、自身もヤンキーと呼ばれる荒れた10代を送り、全く将来の展望も持てなかったのが、周囲の助けもあってその生活を脱し、一念発起して今の活動を始めた若者です。
彼は、「僕は周囲の人の助けによって運良く以前の生活から脱出できましたが、それを運ではなく仕組み化して、非大卒の若者にそれまで縁がないとあきらめていた世界への扉を開かせてやりたいんです。」と語っています。

 

勿論ホワイトカラーが良くてブルーカラーが悪いといった単純な話ではなく、彼らには選択の余地がない、という現状を変えたい、ということで「Choose your Life」というスローガンがあちこちに掲げられていました。

 

実は私は、この勝山さんと一度お会いしたことがあるのですが、この番組で紹介されたとおりの、とても真っすぐで熱い青年でした。
今私が関係しているある企業が、やはり人手不足に常に悩まされているという事もあって、春先にNHKの別の番組で知ったこの「ヤンキーインターン」に興味を持ち、勝山さんに商談を申し込んでいたのです。生憎その直後から新型コロナの感染が急拡大し、緊急事態宣言まで出てしまいましたので、その間は待機状態だったのですが、外出自粛が解除となった8月に、ようやく商談にこぎつけることができました。

 

インターンとして6カ月の研修に全国から参加する若者たちは、シェアハウスで共同生活を送りながら、食事の提供も受け、神宮前という一等地にあるオフィスで、各企業から受託した、営業、IT系のインターン業務に当たります。オフィスは表参道や竹下通りにも近く、地方から出てきた若者に夢を感じさせる舞台演出なのだと思います。
しかし番組で紹介していた営業活動は、俗に言うテレアポで、他も完全な飛び込み営業であったり、決して楽でもきれいな仕事でもありません。そこで6カ月悩み苦しみながら、社会人として成長していく、というストーリーなのですが、当然脱落者も出ます。そして最後まで頑張った彼らには、これまで縁がなかった大手企業への就職のチャンス(面接機会)が与えられると言う訳です。ただ、チャンスであることは確かですが、それをつかめるかどうかは本人次第です。

 

親の経済力や家庭環境によって大学という選択肢を持てない若者に、大卒にしか与えられなかった就職機会を持ってもらう。またその環境下で、いわゆる非行の道に走り、社会からドロップアウトしかかった若者たちに再生の機会を持ってもらう。というのがコンセプトで、HASSYADAIではヤンキーインターンの他にも全国の高校や養護施設、少年院等を数多く回って講演活動や就職支援を行っています。

 

少子化で労働力不足に直面する日本で、その労働力の半数以上を占める非大卒人材にもっと光を当てることは理にかなっていると思いますし、大卒以上という応募条件を当然のように設定し続けていた大手企業にも変化を促すことになればいいなと個人的には感じています。

 

 

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