この日は気温は低めでも天気は良いとの予報でしたので、凍結の心配の無さそうなところへ今年の初乗りに出掛けようと思っていました。しかし朝から愛猫「ロク」のご機嫌が悪く、急遽「猫守り（ねこもり）」の日となってしまいました。
年始早々に降った雪はもうすっかり融けましたが、いくら温暖で高い山の無い千葉県とは言え、日陰等では凍結も心配です。いつもの房総半島内陸部の里山を抜ける道はやめることにして、この日は東国三社のひとつ「息栖神社（いきすじんじゃ）」にでも行ってみるつもりでした。愛機Ｒ１２００Ｒの初乗りとして東国三社は中々縁起が良さそうですし、他の二社である香取神宮、鹿島神宮はとても大きな神社ですが、息栖神社はそう大きな神社ではありませんから、平日のこの日ならゆっくり参詣できると思ったのです。
中止の原因となったロクは御歳１９歳７か月、人間でいえば９４歳の老猫で、数年前から右後ろ足の肉球が損傷していて、もう皮膚は完全には戻らないと宣告されています。毎日の洗浄と薬の塗布、包帯巻きは欠かせないのですが、この朝も妻と一緒にこの作業をしていたところ、何かが彼女の逆鱗に触れたらしく途中から鳴き叫び暴れ始めました。もう一年以上これは毎日のルーティンとなっているのですが、やはり押さえ込まれるのは苦痛でしかないようで、いつまでたっても慣れはしません。しかし普段おとなしいロクがここまで暴れるのは珍しいです。
押さえるのが私の役目、洗浄、包帯巻き等が妻の役目なのですが、何とかなだめすかして作業はやり終え、ホッとしていたところ、ロクの退避場所である押し入れから大きなうなり声がします。慌てて見に行ってみると、せっかく巻いた包帯の上からガシガシと足に嚙みついています。遠慮なしに噛みつくもので既に包帯には血が滲んでいますし、痛いからか唸り声をあげています。
こうなってしまうと私の手には負えず、妻に任せるしかありません。そしてしばらく妻がなだめて落ち着いたところで、包帯の巻き直しです。皮膚がちゃんと再生してくれないので、薄皮みたいなものができては破れることを繰り返しているのですが、この時は治りかけていたところに思い切り噛みついたのか、血が溢れています。何とか血を止めて包帯を巻き直しましたが、妻はこの日仕事でしたし、その後も泊りがけでお出かけする予定でしたので、時間もなく慌ただしいことになりました。
再度の作業が終わり、先程よりは落ち着いていますが何だかやはり不穏な雰囲気が漂っています。
近寄ると機嫌を損ねそうですので、望遠でアップにしてみました。心なしかいつもより顔が尖って、内心怒っている感じです。
妻は仕事の為にこれからすぐ外出ですし、娘は既に仕事に行っていて不在です。このままロクを放置して全員出掛けるのも心配だとなると、必然的に遊びでしかない私が外出を断念するという事になります。ここは初乗りを潔くあきらめて、「猫守り（ねこもり）」を務めることとしました。
しばらくして見に行ってみると丸くなって寝ていました。ちょっと落ち着いたようで一安心ですが、今夜は妻が外泊で居ませんので、機嫌を損ねないように「猫守り」をしていく必要があります。
冬場のロクの居住空間は常時暖房を効かせた（これも寒がりの年寄りネコのために、、）和室とリビングですので、私もリビングでゴロゴロしながら様子を見ることにしました。
私が自宅で使用しているＰＣはデスクトップ型ですので、リビングではもっぱらＴＶを見ることになります。ノート型もあるにはあるのですが、マイクロソフトのＳｕｒｆａｃｅという奴で、ノートＰＣというよりはタブレットにキーボードを付けるという方式なので、画面が自立せず膝の上等に置いた状態ではとても使いづらいのです。
ということでこの日はＴＶ三昧、というか息子のアカウントのＮｅｔｆｌｉｘで映画三昧ということになりました。とりあえず先日ＮＨＫで放映が始まった「進撃の巨人」の最終章第１回を見直してから映画を物色し始めましたが、手始めに以前一度見たことがあって好印象だった「シェフ」という映画からスタートし、その日は５本もの映画を立て続けに見ることになりました。その感想はまた次に、、。
結果的にロクはご機嫌もその後通常に戻り、何事もなく翌日妻が帰ってくるまでを過ごせました。やれやれです。
