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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」ゆかりの地を巡って来ました。

 

今年のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」にちなんだ日帰りツアーがクラブツーリズム主催で開催されましたので、妻と行って来ました。またまたクラツーへの献金です。

 

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」は「江戸のメディア王」とも言われる蔦谷重三郎、通称「蔦重」の生涯を描いたものです。
我が家でも数年ぶりに大河ドラマを観る習慣が復活し、年初から楽しみに見ているのですが、振り返って見れば2019年に中村勘九郎が主演した「いだてん〜東京オリムピック噺〜」 以来のことでした。そしてその「いだてん」ももう一人の主演、阿部サダヲに場面が移ってからは観たり観なかったりとなり、結末も良く憶えていません。私阿部サダヲはあまり好きではないのです。

 

今回の主人公蔦谷重三郎を演じている横浜流星については、顔と名前が一致したのが今回初めてという程度でしたし、蔦重本人についても殆ど知識はなく、今回その名前を聞いて蔦屋書店の先祖なのかなと思ったくらいです。
蔦谷重三郎は江戸時代の出版業者であり、浮世絵や洒落本などの出版を手掛けて江戸の文化に大きな影響を与えたことから、上に書いたように江戸のメディア王とも呼ばれるのですが、蔦屋書店(TSUTAYA)の方は増田宗昭が1980年代に創業した書店で、名称の由来は彼の祖父が営んでいた置屋の屋号が「蔦屋」だったからで、蔦重の文化的な影響力や革新的な取り組みに共感して「蔦屋」の名前を付けたというのは後付けの理由なのだとか。

 

ここまで7~8回の放映を観たところでは、初回に病気で死んだ女郎(番組での名称をそのまま使います。)が身ぐるみはがされて全裸で捨てられているショッキングな場面がいきなり登場したり、「俺たちは女の股で食わせてもらっている『忘八』なんだから、、、」という刺激的なセリフが飛び出したりと、お堅いNHKとは思えない冒険的な演出がされています。大河ドラマの主人公といえば将軍・武将や時代の英雄等が多いイメージですが、吉原で孤児として育った蔦重の環境をきれいごとでなく描こうとしているのでしょう。
ちなみに「忘八(ぼうはち)」とは、儒教の八つの徳目である「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」をすべて失った者という意味から来ていて、遊廓の男たちはこれらの徳目を無視して商売を行っているとされたことを自嘲的に語ったセリフです。「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」は南総里見八犬伝で八犬士がそれぞれ備えている徳目ですね。

 

この日のツアーはまず浅草にある台東区民会館の9階にオープンした「べらぼう江戸たいとう大河ドラマ館」の見学から始まり、その後吉原の面影をたどって千束、今のソープランド街を歩く、という中々ディープなツアーです。
その前にまず、近世文学研究者であり遊里史の権威でもある立教大学名誉教授の渡辺先生の講演があり、吉原等の遊郭にまつわる、ウィットに富んだ先生の話を興味深く聞かせてもらいました。この日は女性の参加者のほうが多かったので先生の話し方も自制気味でしたが、リミッターが外れたらもっと面白そうでしたね。

 

 

講演後は雷門まで戻って「三定」という日本最古をうたう老舗の天婦羅屋で昼食でした。建物等は趣き充分で雷門のすぐ横という立地も最高ですが、天婦羅はまあ普通かな?という感じで、接客もお世辞にも良いとは言えません。バカ舌を自認する私が言うのも申し訳ないですが、インバウンド客に馴れちゃったのかな?

 

 

昼食後はもう一度会館に戻って大河ドラマ館を見学し、その後3班に分かれて吉原方面の散策に出掛けました。戦後ここに赤線ができ、今はソープランド街となっていますから、女性はあまり立ち入らないところですね。妻も初めてだと言って物珍しそうでしたが、ここは通ぶる必要は全く無く、そうだねと相槌を打っておきました。
冷たい風の中を、蔦重の御墓に参ったり、おはぐろドブの跡を探したりしながら1万5千歩程歩いて結構疲れました。

 

 

その後は妻のリクエストで、六本木の東京ミッドタウンに猫の写真展を観に行きました。この日は2月22日、にゃんにゃんにゃん(ネコ)の日でしたし。
ここのフジフィルム・スクエアで開催中の沖 昌之という写真家の「これネコ それネコ?」というのがお目当てだったのですが、良くこの一瞬を切り取ったな、という写真ばかりでとても面白かったです。


 

 

 

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