先週3日間の日程で、道東の流氷ツアーに行ってきたのですが、一年で一番寒い時期の知床・網走・紋別というオホーツク海沿岸は想像通りの極寒でした。
まあ流氷が目当てですから寒くないと困るのはその通りなのですが、現地ガイドさんによればやはり近年の温暖化で流氷は年々少なくなっていて、かなり冷え込みがきつかった今年も流氷が現れたのは史上最遅レベルとなり、関係者をやきもきさせたようです。
我々のツアーも直前まではあきらめムードだったのですが、結果的には極上の状態と言われるような流氷を見ることが出来てラッキーでした。前日までのツアーの方々にはお気の毒でしたが、、、。
そしてこのツアーで痛感したのが気候にあった服装の大事さ、中でも足元の備えの重要性です。元来寒いところ(雪や氷の多いところ)はクルマの運転が怖いという事もあって、これまで余り近付いて来ませんでしたから、ウィンタースポーツにも殆ど縁がなく、結果的に防寒に特化した靴も持っていませんでした。ただ単に防寒性能だけならバイクの冬用ブーツは持っているのですが、結構歩きにくいですし、街で履くには違和感があります。
ウェアの方は手持ちのダウンや極暖・超極暖のヒートテックなどを組み合わせればそれなりに何とかなりそうでしたので、やはり靴が無いという妻と一緒に、柏市の国道16号線沿いにある「アルペン アウトドアーズ フラッグシップストア」に行って見る事にしました。ここは数年前にできたアルペン最大級のアウトドア用品専門店で、奥入瀬や屋久島など歩くツアーに参加した時にも見に来ています。
交差点を挟んでスーパーオートバックス、スーパースポーツゼビオ、アリオ柏が並んでおり、少し離れるとイエローハット、2りんかんもありますから、私は何かと来ることが多い一画です。
私も妻も、いくら暖かいとは言ってもあまり大げさなものは求めておらず、私は結局ここで買うのは諦めて、ネットで探すことにしました。妻はといえば、店頭にあったKEENのハウザーフォールドダウンという靴が気に入ったとの事で、買う気満々だったのですが、生憎サイズ切れで、やはりネットで探すことになりました。
妻のKEENは難なく見つかって早速購入したのですが、見た感じはまるで室内履きのような華奢な感じなのに、靴底などはとてもしっかりしていて、北海道の凍結路でもかなりグリップしてくれたそうです。
妻と違って私の方は当てがある訳ではありませんので、防寒靴や雪用シューズ、冬用シューズといったキーワードで検索していて、「スノトレ」というとても懐かしい単語が目に入りました。
私がまだ大学生だった50年も前、冬場に履いていたのがこのスノトレで、正式名称は「スノートレーニングシューズ」、文字通り雪上でのトレーニング用としてアシックスが発売していました。50年経ってもまだ生き残っていることに驚きでしたが、私の記憶にあるスノトレよりかなりスリムでスマートになっている印象でした。当時は防寒に全振りしていたからか、つま先から全体にボテッとしていて、中には厚めのボアが貼られ、履き口もハイカットに近かったですから暖かさは抜群でした。
現代のスノトレは、素材の防寒性能が向上したからか、フォルムは普通のスニーカーと変わりませんし、ミドルカットですので街履きにも便利そうです。値段も高くはありませんので、懐かしさも相まってこれを購入することにしました。当時履いていたのは白地に赤のアシックスマークでしたが、今回は妻と同じく真っ黒なモデルとしました。地味が何より。
サイドには「SUNOTORE」のロゴもありました。これはアシックスの商標ではないかと思うのですが、スノトレがもう一般名詞化しているんですかね。
昔のスノトレは合成皮革が硬かった覚えがありますが、現代版は寒さの中でも硬くならずとても歩きやすく、防寒性能も問題ありませんでした。これから寒い時の散歩には重宝しそうです。
大学生の頃も、ウィンタースポーツに縁のない私がスノトレを履く積極的な理由はなかったのですが、当時のモテ男の条件は夏のサーフィンと冬のスキー、冬場は街でもこのスノトレを履いている若者は結構居たのです。
サーフィンもしないのにクルマのルーフにボードを積んで、青山あたりを流しながらナンパに励む奴らを「陸(おか)サーファー」といってバカにしていましたが、まあそれと似たようなものだったかも知れません。