流氷ツアーの3日目、もう最終日になってしまいました。この日は網走港で今ツアーのもう一つの目玉である砕氷船おーろらに乗船します。
宿泊地のサロマ湖畔から網走まではすぐですから、午前中でおーろら号乗船と能取岬見物を終えたら、あとは女満別空港から羽田に帰るだけです。
サロマ湖から網走港まではすぐだとはいっても、距離にして40kmはありますから、北海道を地図だけで見ていると距離感がおかしくなります。ましてガチガチに凍った道を走るのですから、通常路より更に時間はかかりそうなものですが、ところがどっこい道産子ドライバーはそんな凍結路をものともせず、制限速度+10km/h程度でバンバン走っていますし、追い越しもへっちゃらです。我々のは大型バスですから当然リアエンジン・リアドライブでしょうし、タイヤも普通のスタッドレスだと思うのですが、ドライバーさんは鼻歌交じり(リラックスしているという意味であって、本当に鼻歌を歌っていた訳ではありません。)で、楽々と大きな車体を操っていました。
下の写真は前の日に紋別へ向かっている時の峠道ですが、この日の路面状態も同じようなものでした。私は到底冬場の北海道には住めそうにありません。
網走港に着いてみると、前日よりも更に流氷の状況は良くなっていて、港の防波堤内部にまで流氷がやって来ていました。この日はガイドさんのお勧めに従って一番下の階のデッキに場所を確保して、最後帰港する直前まで流氷を眺めていたのですが、手を伸ばせば届くような所を流氷が流れて行き、流氷の割れる音やきしむ音も鮮明に聞こえて、臨場感たっぷりでした。船の高い位置から俯瞰するのが王道なのかも知れませんが、私はこの海面に一番近い位置からの流氷見物に大満足でした。
ギリギリまで出現すら危ぶまれていた流氷も、終わってみればガリンコ号もおーろらも近年の流氷ツアーではベストのタイミングだったのではないかと関係者の皆さんが口を揃えるような結果となりました。実際想像以上だったです。
おーろらの母港である網走港は、「流氷街道網走」という道の駅を併設していて、前年の桜旅では私もハイエースで車中泊しました。アルバムを見返してみると、それが5月1日のことで、それでも気温は0℃近辺でしたから、真冬にはどんなに寒いんだろうと思ったのですが、はからずも今回それを体験できました。この日も車中泊しているキャンピングカーが数台いましたが、車体はガチガチに凍っていて、FFヒーターなどの装備がないとこの極寒は乗り切れないだろうなと思いました。
桜旅の時にも道の駅から能取岬に日の出を観に行ったのですが、今回も同じコースで能取岬からの流氷見物に向かいました。
能取岬から見える一面流氷に覆われたオホーツク海の眺めは確かに絶景でしたが、高台にあってオホーツク海に突き出した岬には海からの強風が容赦なく吹きつけて来て、体感温度は今回のツアー中で間違いなく一番低かったです。ニット帽だけでは風を防げずダウンコートのフードを被り、マフラーを鼻の上まで巻いて何とかしのぎましたが、10~20分以上はとても辛抱できず、バスに戻った時はほっとしました。道民の皆さんからしたら何と軟弱な!と思われるでしょうが、、、。
そこからバスで女満別空港に向かい、AIRDOで羽田空港に15時半頃到着しました。滞在中の最低気温はマイナス10℃程まで下がったようですから確かに寒かったのですが、北海道の家屋は暖房がしっかりしていて、ホテルの室内もTシャツ一枚でも大丈夫なくらい暖かかったです。それに寒さを覚悟してガッチリ防寒具も用意して行きましたから、砕氷船の船上でも思った程寒さに震えるという事もありませんでした。それでも能取岬は寒かったですが。