妻を誘って館山にある「鮨芳」という寿司屋さんに昼ご飯を食べに行くことにしました。「わざわざ」という距離なのですが、それだけの価値がある寿司屋だと私は思っています。まだ若い大将が、昼間は一人で切り盛りしていることが多いこじんまりした店なのですが、館山で取れる地魚にひと手間掛けた鮨が気に入っているのです。
私がソロツーリングの途中でこの店の前を通り、ネットで調べてみたら評判も良かったので入ってみた、というのが最初なのですが、その後単独でも妻を誘っても何度か通っています。
今回は、高齢となった義父母のケアで疲れ気味の妻の慰労という意味もありました。近くに住む義父母は、要介護までは至っていないもののやはり日常生活には何かと不自由なことが増えて、一人娘である妻は私から見てもとても甲斐甲斐しく世話をしているのですが、お互い肉親の遠慮のなさもあってか、最近では心身ともに落ち込むことが増えています。
外食に連れ出すことでその分我が家の家事からは解放されますし、美味しいものを食べることでストレスも発散されるでしょう。更に館山までの道中はそれだけでドライブですし、房総の海でも眺めればより良し、と考えたのです。
となれば妻にPOLOの運転をさせる訳にもいきませんし、前回の「花はなの里」への行き帰りで、妻はHIACEの高い視点でのドライブが気に入ったみたいですから、今回はHIACE出動となりました。高速走行はPOLOの方が断然楽なのは確かですが、、、。
昼の営業に合わせて9時半頃自宅を出発し、ちょうど12時に鮨芳に到着しました。日曜だというのに駐車場には1台しかクルマが停まっておらず、嫌な予感がしたのですが、案の定店前には「都合により急遽休みとさせていただく、、、」という旨の貼り紙がありました。
がっかりな事この上ないですが、嘆いていても仕方ありませんから次善の策として鮨芳のすぐ近くにある「味処あさみ」という魚介料理の店に行くことにしました。ただここもかなりの人気店で、私はまだ行ったことが無かったのですが、海鮮丼を目当てに遠方から来る人も多いらしく、日曜のこの時間入れるかどうかは心配でした。鮨芳からはクルマならほんの数十秒の距離ですからすぐ行って見たのですが、案の定狭い駐車場は満車で、向かいの「ODOYA」という千葉ローカルスーパーの駐車場にクルマを停めて入店している人もいました。さすがにそれは気が咎めましたので、近くを一回りして来ることにして、この町にある相浜漁港のあたりをゆっくり走りながら海を眺めて戻ってみると、丁度1台空きが出ていました。
入店してみると意外と店内は広く、すぐにカウンターに案内されて、妻は「かま焼き定食」私は「あら煮定食」を注文しました。海鮮丼や刺身定食が売りなのはわかっていたのですが、生魚は二人共鮨芳の気分となっていましたので、それぞれ焼魚・煮魚としたのです。どちらも結構なボリュームで、ご飯が無くてもお腹いっぱいになる位でしたし、偉そうなことを言わせてもらえば味も確かでした。
満腹となって「あさみ」を出た後は、目の前にある安房の国一之宮「安房神社」にお参りしていくことにしました。最初は野島崎灯台まで行って太平洋を眺めてこようと思っていたのですが、このあたりから雨脚が少し強くなってきましたので、海は断念しました。
安房神社は流石安房の国一之宮だけあって境内はしんと静まり返って厳かな雰囲気です。しとしと雨が降っていたので音が吸収されていたのかも知れません。
帰りには鳥居横にあった茶屋で和菓子と抹茶を頂きました。若い頃抹茶は苦いだけだったのですが、今では和菓子とのセットがとても美味しいと思うようになりました。店内にはどういう縁なのか「さかなクン」のイラストが飾ってありましたが、彼は絵もとても上手いんですね。後で調べてみたら、彼は今活動の拠点を館山としているのでした。
その後は冨浦まで戻り、道の駅で今旬を迎えている名産の「枇杷」を買って帰りました。この枇杷とサクランボ、無花果(イチジク)、柘榴(ザクロ)は四国の実家の庭に植えられていて、私にとってはタダ(無料)の果物だったのですが、今ではどれも高級品ですね。4Lという一番大粒なサイズのものには驚くほどの値が付けられており、ウチが買ったのはもっともっと小粒で安いやつですが、それでも高い!L~4Lが300円~600円/個といった感じですね。
この日は調子に乗って糖質・カロリーを取りすぎましたので、今後またしばらくは夫婦ともに節制が必要です。