シニアライダーの日常・R1200Rと共に

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柏の葉スマートシティ

 

昨年末に、千葉の柏の葉というところにあるベンチャー企業が、飛行時間を従来のリチウム電池型(10~30分)の10倍以上に伸ばせる水素燃料電池を搭載したドローンの飛行実験に成功したという記事を読みました。今さがしてみてもその記事が見当たらないのですが、この企業はドローンワークスという柏市にある企業で、柏の葉スマートシティで飛行実験も行っているとの記事でした。

 

ドローン実用化への期待もさることながら、私はこの「柏の葉スマートシティ」という呼び方に興味を持ちました。確かに今柏の葉には東大や千葉大のキャンパスもあり、ららぽーとなどの大型商業施設もあり、更に大規模な住宅開発も継続して行われている新しい街という認識はありましたが、「スマートシティ」とはなんぞや?という興味です。

 

Wikipediaによれば「スマートシティは、2020年代に日本で導入が検討されている都市計画で、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)の高度化により、都市や地域の抱える諸課題の解決を行い、また新たな価値を創出し続ける、持続可能な都市や地域、と内閣府で定義されており、新技術を活かして住みやすい都市をつくること。」なのだそうです。
この地域の開発主体である三井不動産では、「住宅、商業、オフィス、ホテル、ホールなどの都市機能が集積した、複合開発型の街」と定義づけているようです。

 

www.boon-senior.com

 

以前も上の記事で紹介しましたが、下総台地は、昔から馬の産地として名高い土地で、
江戸時代には幕府直轄の放牧場として馬が育成されてきました。現在の柏の葉エリアもこの幕府の放牧場の一つである「小金牧」に含まれています。
明治になると、政府は「小金牧」を廃止し、開墾入植が始まったのですが、この事業の中心となったのが三井家です。三井財閥は開墾会社を設立し地域の開発や学校設立、神社建立などに協力しました。ですから今も柏の葉の開発主体は三井不動産であり、ららぽーとがあるのもそのためなのでしょう。開墾地の入植順に数字由来の地名がつけられましたが、柏市では4番目の「豊四季」、12番目の「十余二」の地名が今でも残っています。

 

朝鮮戦争の際、ここにアメリカ空軍通信基地が設置されたために、広大な敷地が残ることとなり、昭和54年に全面返還されたことで新しい街づくりが始まったのです。今ここには東京大学・千葉大学の両キャンパス・県立柏の葉公園が設置されています。
しかし柏の葉が本格的に発展し始めたのは、つくばエキスプレスが開通して柏の葉キャンパス駅ができ、その後すぐに東大・千葉大のキャンパスができてからだと思います。それまでは柏市郊外の何もない丘陵地という印象でしたが、ここには高度経済成長期の昭和36年にやはり三井不動産が作った「柏ゴルフ倶楽部」があって、平成13年に閉鎖されるまでの40年間、都心からも近い名門クラブとして多くのゴルフ愛好家に親しまれたのだそうです。私はゴルフをやりませんので興味はなかったのですが、確かに16号線をクルマで走っていて柏ゴルフ俱楽部の看板は見かけた気がします。

 

今後も三井不動産は開発を進めていくようで、公・民・学で連携しながら次世代ライフサイエンスの産業創造拠点の開発などを行い、「イノベーションキャンパス構想」の実現に向けた街づくりをする、という言葉が三井不動産の紹介ページには書かれていました。同じ東葛・北総エリアでも過疎に悩むところもあり、このように発展していくところもあり、時代の移り変わりは面白いですね。

 

 

 

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