熊本の旅三日目は天草下田温泉の望洋閣で迎えました。
部屋の窓から見下ろすと駐車場に沢山の猫がいます。どうもホテルでご飯を貰っている感じでしたので降りて行ってみると、やはり駐車場の隅で朝ご飯の最中でした。係の人によると、元々野良だったのがご飯を貰うようになり、その後避妊手術も受けて地域猫となっているそうなのですが、実質ホテルの飼い猫が外猫として自由に暮らしている、という感じでした。




最終日は新幹線で帰る4人を熊本駅で降ろし、その後夜の飛行機まで時間がある私と従妹は熊本市周辺で観光しようと話していました。ただ熊本に来ること自体が数十年振りという従妹は殆ど私にお任せという感じでしたから、どこに行くかは私が考えなくてはなりません。
まずはホテルを9時過ぎにゆっくり出発して、前日時間が無かったので通り過ぎて来た大江天主堂に立ち寄ります。丘の上に建つゴシック様式の真っ白くてとても美しい教会です。
その後は三角まで前日来た道を引き返しその後は前日とは逆の北岸を有明海に沿って東に進んで熊本駅を目指しました。途中見つけた海鮮料理の店の海鮮丼も美味しかったですし、流石は海辺の街です。




その後は淡々と国道57号線を走って熊本駅を目指しましたが、天草地域は思ったよりも広くて、結構走り続けの旅となってしまいました。私よりずっと高齢の叔父・叔母にはきつかったと思いますので、次回はもっとゆったりした行程を考えなくてはなりません。もう既に国内外のあちこちを尋ね歩いているリッチな叔父上・叔母上は旅慣れた人たちですから、今更あれもこれもと観光する必要もないでしょうし。
叔母が予約していた新幹線の30分前に何とか4人を熊本駅まで送り届けて、そこから夜までは従妹との二人旅です。従妹は私とは違ってとても優秀で、65歳まで某有名国立大学で教授を務め、今年からは関東圏の私立大学で非常勤の客員教授となりましたので、ようやくゆっくり旅をする時間が取れるようになったということなのです。ですから親しく話すのは本当に久しぶりなのですが、話してみると幼い頃のままという部分もあり、すぐに打ち解けました。
そして私がこの後のショート旅として企画したのは熊本県内に点在する古い石橋巡りです。
まずは益城郡御船町にある「八勢眼鏡橋(やせめがねばし)」に行ったのですが、交通量の少ない生活道路で訪れる人もおらず、山中にひっそり佇んでいました。この橋は二連橋で、写真の手前には八勢小橋という小さなアーチ橋があったらしいのですが、残念ながら見落としました。橋を渡った正面には肥後国(熊本県)と日向国(宮崎県)を結んだ旧日向往還の石畳も味のある姿で残っています。往時の九州横断道路ですね。




次に行ったのは同じ御船町の「下鶴眼鏡橋(しもつるめがねばし)」です。こちらは八勢眼鏡橋と比べると格段に交通量の多い主要道路の橋として、最近(といっても平成期ですが)まで現役だったようです。ちょうど近くの小学生が校外学習で訪れていて賑やかでした。



八勢眼鏡橋から段々メジャーになりますが、次は益城郡美里町の「霊台橋(れいだいきょう)」です。ここには以前のバイクツーリングでも立ち寄っていると思うのですが、字面に覚えはあっても、その時の記憶は残っていません。明治以前の石橋としては日本最大のアーチ径なんだそうです。




霊台橋の近くには、他にも馬門橋(まかどばし)や二俣橋(ふたまたばし)という石橋があり、中でも二俣橋は、二俣福良渡(ふたまたふくらわたし)という橋と、川の合流点で直角に交わっている全国でも珍しい兄弟橋です。ここは二俣五橋と呼ばれて石橋が密集していることでも有名なのですが、時間も残り少なかったので、この日はここまでとして空港に向かうことにしました。
そして国道445号線を空港に向かって走っていると、途中に山都町があり、そこには更にメジャーな「通潤橋(つうじゅんきょう)」があります。従妹はここも来たことが無いと言いますし、通潤橋だけなら時間的にも問題ありませんので寄って行く事にしました。ここも熊本地震で一部損傷を受けたのですが、現在は復旧しています。



そして空港ではJALで羽田に向かう従妹と搭乗ラウンジでしばし歓談して別れ、私はジェットスターで成田です。この日は定刻よりも早く着陸したのですがそこからの電車の乗り継ぎが悪く、帰宅したのは23時過ぎとなってしまいました。羽田並みとまでは言いませんが、成田のアクセスはもう少し何とかして欲しいものです。









































































































































































































